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「アクシズ/ネオ・ジオン」はなぜ地球圏に侵攻したのか ハマーンとその周囲の思惑は

『Z』『ZZ』の「アクシズ(ネオ・ジオン)」は、移動可能な小惑星要塞「アクシズ」を本拠地とするジオン残党軍です。地球連邦の30分の1という旧ジオン公国の国力どころではないはずですが、なぜ地球圏に侵攻したのでしょうか。

連邦も見放している!?

ネオ・ジオンの指導者は若干20歳(初登場時)。「GGG 機動戦士Zガンダム ハマーン・カーン」(メガハウス) (C)創通・サンライズ
ネオ・ジオンの指導者は若干20歳(初登場時)。「GGG 機動戦士Zガンダム ハマーン・カーン」(メガハウス) (C)創通・サンライズ

 ニュータイプのカリスマ女性指導者「ハマーン・カーン」が率いる「アクシズ/ネオ・ジオン」は、『機動戦士ガンダム』で敗れたジオン軍の残党であり、アニメ『機動戦士Zガンダム』より登場する勢力です。一年戦争後、彼らは火星と木星の間にあるアステロイドベルト帯の宇宙要塞「アクシズ」に逃げ込み、そこを拠点として活動してきました。

 アクシズは宇宙世紀0072年、当時すでにザビ家の独裁体制下にあったサイド3の共和国(ないし公国。資料により諸説あり)が、アストロイドベルトの小惑星を資源採掘用に徴用し、その内部に巨大なプラントを設置したことに始まります。その工業力により、木星向けのヘリウム輸送船団の基地となったり、宇宙要塞「ソロモン」や「ア・バオア・クー」となる小惑星を地球圏に移動させる拠点となったりしました。

 そして宇宙世紀0081年、一年戦争で敗戦したジオン艦隊は、アクシズに到着します。3万人もの人員を乗せた逃亡艦隊の到着は、アクシズの収容力を越えており、一部の将兵は宇宙艦艇での生活を続けることになります。

 マンガ『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』によれば、宇宙世紀0081年から0082年に地球連邦艦隊がアクシズを攻撃したものの、アクシズはこれを撃退しました。0083年には、内乱や指導者「マハラジャ・カーン」の死去もあり、マハラジャの娘ハマーンが、「ミネバ・ザビ」の摂政として実権を掌握します。

 一部戦力は同年のデラーズ紛争で、ジオン残党軍「デラーズ・フリート」を支援するものの、自艦隊は中立を守り、連邦軍側もこれを認めました。そして0086年、アクシズ自体が地球圏に移動し、0087年からの地球連邦内乱であるエゥーゴ対ティターンズのグリプス戦役に第三勢力として参戦します。

 勝者となったエゥーゴが疲弊しきったのを見たアクシズは「ネオ・ジオン」を名乗り、サイド3を制圧し、さらに各コロニーをも制圧した上で地球降下作戦を開始、地球連邦本部ダカールを制圧しました。さらにダブリンにコロニー落としが行われたことで、連邦政府はネオ・ジオンに降伏するような内容の停戦条約を結び、サイド3はネオ・ジオンに譲渡されます。

 しかし、目的を達成したことでネオ・ジオンが内部分裂してしまいました。「グレミー・トト」がハマーンに反旗を翻し一大勢力を形成、両軍は激突し、そして相打ちとなります。機をほぼ同じくしてエゥーゴのネェル・アーガマ隊がハマーンを戦死させ、ネオ・ジオンは一旦消滅したのでした。

 勢力としてのアクシズはこれで滅びますが、筆者は不思議に感じます。なぜアクシズは地球圏に帰還したのでしょうか。

【画像】立体化されたアクシズ時代のMSやMAをチェックする!(8枚)

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