『マジンガーZ』そういやマンガの結末は…? 衝撃のアニメ最終回に比べ「シュール」
『ジャンプ』連載打ち切りの理由とは?

連載打ち切りの理由はいくつもあります。
「魔神全書:マジンガーバイブル」(双葉社)によると、もともとアニメとの連動企画だった本連載が「ジャンプ」側に歓迎されていなかったこと、アニメが低年齢層に人気を博していたので東映動画とスポンサー側からマンガも低年齢層へのアピールを求められたものの、集英社側と折り合いがつかなかったことなどが挙げられています。こうしてマンガの連載は講談社の「テレビマガジン」へと移りました。
低年齢層向けの月刊誌である「テレビマガジン」の連載は、1話完結形式で約1年続き、最終回を迎えます。マジンガーZが地底帝国ミケーネからやってきた戦闘獣グラトニオスとビラニアスと対峙する展開は、TV版最終回と同じです。
「ダイアナンA」はビラニアスから放たれた千匹の小型ピラニアに全身をかじられて骨だけになり、「ボスボロット」はグラトニオスの超振動波でバラバラにされてしまいます。マジンガーZも破壊されそうになる寸前でグレートマジンガーが登場し、2体の戦闘獣を一蹴しました。甲児とさやかがアメリカへ留学するラストもTV版最終回と同じです。
なお、この回は『マジンガーZ』ではなく『偉大な勇者グレート★マジンガー』というタイトルで掲載されています。実質的な最終回ではありますが、シームレスに次作につながる工夫がされていたと考えるべきでしょう。
ここからまたややこしいことが起こります。この後、マンガ『マジンガーZ』はいくつもの出版社からコミックスが発売されますが、講談社のKCコミックスをはじめほとんどは「ジャンプ」と「テレビマガジン」の連載がシャッフルして収録されていました。しかも、「マジンガー軍団編」は未収録だったのです(「マジンガー軍団編」は、すでに発売されていたKCコミックス版『グレート・マジンガー』の第1巻に大幅加筆した上で収録されていました)。
永井豪先生は後に「原作であるマンガの方はこういってはナンですがいい加減というか、あんまり気の入らないまま描いてたんですよ」「絵の仕上がりもデッサンの狂いも気にするヒマさえないという“殴り描き”に近い状態だったんです」と振り返っています(「永井豪のヴィンテージ漫画館」河出文庫)。時期的に『デビルマン』と重なっており、そちらに力を入れていたため、このような状態になっていたそうです。
その後も、永井先生は何度もマンガ『マジンガーZ』の加筆修正を繰り返しています。こうして振り返ってみると、やはりTV版に準拠した「テレビマガジン」版がもっともマンガ版の最終回としてふさわしいものだといえるのではないでしょうか。「ジャンプ」と「テレビマガジン」の連載順に収録した講談社漫画文庫『新装版 マジンガーZ オリジナルver.』(講談社)がもっとも読みやすいと思われます。
(大山くまお)





