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『波よ聞いてくれ』ミナレの「しゃべり」はアニメでどう表現? 声優に拍手の第1話

2020年4月3日(金)よりMBSほかで放送がスタートした、アニメ『波よ聞いてくれ』。北海道、深夜3時半から始まるラジオ番組を舞台に、しっちゃかめっちゃかな人間模様が繰り広げられます。視聴者を置いてけぼりにする設定と主人公・ミナレのラジオパーソナリティっぷりに、耳をわしづかみされること間違いなしです。

止まることなく突き進む!軽快なテンポを全力で演じきる声優・杉山里穂さんに拍手

『波よ聞いてくれ』 (C)沙村広明・講談社/藻岩山ラジオ編成局
『波よ聞いてくれ』 (C)沙村広明・講談社/藻岩山ラジオ編成局

 2020年4月3日(金)よりMBSほかで放送がスタートした、アニメ『波よ聞いてくれ』。

 それは、北海道の深夜3時半。誰もが寝静まっている時間帯に突如始まる、地方FM局のラジオ番組『波よ聞いてくれ』。パーソナリティを務める主人公・鼓田ミナレのハイテンションな声とともに始まった番組ですが、何やら様子がおかしい。

 川のせせらぎに、なにやら獣っぽい唸り声。「白状しますとね、私いま……ガン見されてるんですよ。……ヒグマに」。ミナレはそのままリスナーからのFAXを読んでいくわけですが、当然内容なんて頭に入ってきません。目の前にヒグマがいる映像が、あまりにセンセーショナルで。

 まあもちろん、実際に札幌岳でヒグマと対峙しているわけじゃありません。あくまでそこは、局の放送室のなか。それでも鬼気迫る雰囲気で、ミナレはヒグマとの格闘を突如おっぱじめます。「これはいったい何?」と思う間もなく、ミナレはとにかくノンストップで、ヒグマと戦い続けます。
 
「わけ分かんないけど、とにかく迫力だけは伝わる!」というシーンの数々を、声優・杉山里穂さんが見事に演じきっていました。約10分、ほとんど彼女の声しかない時間。リスナーからのFAXは読みつつも、いないはずのヒグマから必死に逃げたり、死ぬ気で攻撃をしかけたり。最後は自分の思いのたけを叫んで、たおれこむ始末。その勢いに圧倒されます。

 ラジオが舞台ということで、原作ではキレッキレな言葉が飛び交うシーンがいくつもあります。だからこそ、本作には言葉の応酬、スピード感とキレが欠かせません。その要素がありありと感じられる、杉山さんの軽快なセリフ回し。それを聴いただけで、どんどんカオスさが増していく2話、3話を早く観たいと思えました!

 それにしても、分かっちゃいたんですが、冒頭だけでいったいアニメ何話分のセリフをしゃべったんでしょう。そう思えるくらいの膨大な言葉量に、圧倒的されてしまいます。公式Webサイトの杉山さんのコメントでも、スタッフさんから「Aパートだけでこんなワード数、初めて見ました……」と言われたとのこと。

 2話以降も、まだまだミナレの活躍(というか暴走?)を楽しめるでしょう。心のなかで「杉山さん、がんばってください!」とエールを送りつつ、全力全開なこの後の展開も、楽しんで待ちたいと思います。

(サトートモロー)

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