新『ダイの大冒険』スタッフの熱意に安心して待てる! 一点だけ残念なことといえば?
2020年5月27日(水)、新作アニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の特番が配信されました。堀井雄二氏や監督、新キャストたちがコメントを披露。前作は残念な終わり方をしてしまいましたが、新作は安心して待つことができそうです。
「ダイ世代」の情熱
かつて「週刊少年ジャンプ」で連載され、子供たちに大人気となった『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』(以下、ダイの大冒険)。1991年から1992年にかけてTVアニメ化も果たしましたが、さまざまな事情により中途半端な終わりを迎えてしまいます。あれから30年近くが経った2020年、子供の頃に『ダイの大冒険』に夢中になった、かつての少年少女たちの愛と情熱に支えられ、二度目のアニメ化が船出を迎えます。幼少時から『ダイの大冒険』を愛してやまないライターの早川清一朗さんが、再アニメ化への想いを語ります。
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「今度はちゃんと完結」
2020年5月27日(水)にYouTubeでライブ配信された『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の特番で、「ドラゴンクエスト」シリーズの生みの親である堀井雄二氏がこう宣言したとき、飛び上がるようにして喜んだのは筆者だけではないでしょう。
超魔生物ハドラーとの決戦、アバン先生の復活、大魔王バーンとの最終対決など、アニメで見たい場面はたくさんあります。今から待ち遠しくてたまりません。
『ダイの大冒険』の1度目のTVアニメは、竜騎士バランを撃退したところで終了してしまっています。もともと1年の予定で開始されていたアニメ化でしたが、数クールの延長が計画されており、脚本も延長を前提に考えられていました。しかしながら放送局側の事情で予定通り終了することになり、中途半端な終わり方を迎えてしまったのです。
30年近く前に終了した、一度アニメ化された作品が今の時代に再びアニメ製作された例は、あまり多くはありません。それを可能にしたのが、子供の頃に『ダイの大冒険』に夢中になっていた方々の、愛と情熱でした。
新作アニメの制作を行うのは、東映アニメーション。かつては東映動画と呼ばれており、第1作の制作も担当していました。再アニメ化は、かつて無念の番組終了を受け入れざるを得なかった、東映のリベンジでもあるのでしょう。
特番のなかで公開された映像では、ほぼ原作そのままのダイたちが、鳥肌が立つほど格好良く、滑らかに動き回っていました。これは間違いなくすごい作品になる。そう確信できるほどの出来栄えでした。