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外見を苦に命を絶った少女が戦う! 美女を喰らう漫画『ブス界へようこそ』が熱い

河野大樹先生が自主連載するバトルマンガ『ブス界へようこそ』。2020年3月に初開催された「第1回Kindleインディーズマンガ大賞」では大賞にも選ばれ、一見とっつきにくそうな作風に隠された、異様な熱気が読者の支持を集めています。

元ブスたちの命をかけた闘いが生み出す、混沌と熱気

『ブス界へようこそ』第5巻(画像:ナンバーナイン)
『ブス界へようこそ』第5巻(画像:ナンバーナイン)

「私が生きていて一番言われた言葉は“ブス“」

 河野大樹先生が自主連載するバトルマンガ『ブス界へようこそ』。名前も明かされない少女は、ただただ生きることに絶望し、自ら命を絶ってしまいます。しかし彼女が訪れたのは、地獄でも天国でもありませんでした。「ブス界へようこそ」と語るその顔は、ここで誰よりもきれいになることができれば、そのカラダで生き返れると伝えます。

 キレイになる方法は、ブス界へ落とされる美女を食い漁ること。ブスに与えられた最後のチャンスに、少女は挑むことになるわけです。少女が落とされたブス界にいたのは、姿かたちがすべて一緒のブスたち。彼女たちが美女をむさぼる姿には、かなり混乱させられます。

 落ちてくる美女は喰らい、産み落とされたレベルの低いブスたちは、よりレベルの高い元・ブスたちの資源にされる。新しい世界の残酷な秩序に困惑して、なぜ死んでまでこんなことに巻き込まれるのかと嘆きます。その思いもむなしく、襲いかかる理不尽な暴力。極限の状況下で、主人公は気づきます。ここにいる全員、元はただのブスだと。ここは、自分の才能を否定し続けていたあの教室ではないんだと。

 戦う力を追い求め、劇的に変化する主人公。格上相手に勝負を挑む彼女が、ものすごくかっこいいんです。生まれてはじめて、自分を肯定できた主人公に、自分の一部を差し出して成長をうながす敵。新たな能力の覚せいや進化、仲間との出会い。突飛な作風とは裏腹に、王道バトルマンガのような展開が、怒涛のごとく押し寄せてきます。

 自分の外見と世の中に絶望した女性たちが、死んでからはじめて見せるエゴの数々。そんな思いからにじみ出る、登場人物たちの感情のぶつかりあいと、セリフの一つ一つがいちいち熱い!

『ブス界へようこそ』は、とにかく「読者にページをめくらせる力」がすさまじいです。冒頭に感じた混乱を打ち消して、世界観に没頭させるパワーに満ちています。

「ニコニコ静画」、「LINEマンガインディーズ」、「Kindleインディーズマンガ」などさまざまな媒体で連載しているので、まずは全話読んでみてください。「なんだこれ……?」という本作への感想が、いつの間にか驚きと期待感のこもった「なんだこれ……!」に変わっていることでしょう。

(サトートモロー)

【マンガ】『ブス界ヘようこそ』第1話 本編を読む

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