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「ガンダム」の「闇堕ち」が見てらんないキャラ ハサウェイはちょっと違うかも?

「ガンダム」シリーズにもいわゆる「闇堕ち」といわれるキャラが見られるなか、ハサウェイは本当に闇堕ちと言えるのでしょうか。ほかのキャラとの比較から、その本質的に異なる部分を探ってみましょう。

気の毒すぎるそれぞれの事情

好青年だったリディが…画像はコミカライズ版。『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』第5巻 ストーリー:福井晴敏/漫画:大森倖三/キャラクターデザイン:安彦良和/メカニックデザイン:カトキハジメ/原案:矢立肇、富野由悠季(KADOKAWA)
好青年だったリディが…画像はコミカライズ版。『機動戦士ガンダムUC バンデシネ』第5巻 ストーリー:福井晴敏/漫画:大森倖三/キャラクターデザイン:安彦良和/メカニックデザイン:カトキハジメ/原案:矢立肇、富野由悠季(KADOKAWA)

 アニメ『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主人公「ハサウェイ・ノア」は、いわゆる「闇堕ち」したキャラだ、という声が聞かれます。ここでいう「闇堕ち」とは、物語において、それまで明るかったりごく普通の善人だった人物が、なんらかのきっかけで悪に染まったり敵に回ったりすることを意味するものです。

※以下、『機動戦士Zガンダム』『機動戦士ガンダムUC』のネタバレが含まれます。

●レコア・ロンド(『機動戦士Zガンダム』)

 アニメ『機動戦士Zガンダム』の「レコア・ロンド」も、「闇堕ち」したといわれるひとりです。当初は反連邦組織「エゥーゴ」の軍人で、主人公「カミーユ・ビダン」の保護者的な存在であり、「クワトロ・バジーナ(シャア・アズナブル)」とも深い関係にありました。

 そこへ優秀な女性パイロット「エマ・シーン」が登場し、存在感が薄れていきます。さらに、敵対する「ティターンズ」への潜入任務で捕らえられ辱めを受けると、徐々にその言動は不安定になり、危険な任務を好むようになっていきました。

 やがて仲間たちのあいだで孤立感を深め、クワトロとの関係をも見限ると、「パプテマス・シロッコ」に惹かれティターンズに寝返ります。

 物語終盤、レコアはエマに敗れ戦死、最期の言葉は「男たちは戦いばかりで、女を道具に使うことしか思いつかない」(TV版)というものでした。

●リディ・マーセナス(『機動戦士ガンダムUC』)

 アニメ『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』の「リディ・マーセナス」は、政治家一家の御曹司ながら、自分の腕で立身するため地球連邦軍に属しているという、明るい好青年でした。

 想いを寄せる「オードリー・バーン」こと「ミネバ・ラオ・ザビ」の、「ラプラスの箱」を巡る戦いを止めるという思いに寄り添うべく実家を頼ろうとするも、マーセナス家が「箱」の維持を望む連邦政府側の一族と知らされ、理想と現実のギャップに苦悩します。

 さらにオードリーの心が「バナージ・リンクス」に向いていることを悟ると、リディは嫉妬と劣等感に染まり、バナージとその乗機「ユニコーンガンダム」を憎むようになっていきました。

 そしてマーセナス家の人間として「箱」の解放を阻止すべく、「ラプラスの鍵」であるユニコーンガンダムを狩るための黒いガンダム「バンシィ・ノルン」のパイロットとなり、バナージと激しい戦闘を繰り広げます。

 バンシィに乗るリディの表情は、当初のそれとは打って変わって暗く、憎悪に染まったものです。そのような心持ちの戦いがまともな結果をもたらすはずもなく、大きな過ちと絶望が彼を待ち受けますが、それでも再起の道が残されていたのは、リディにとって大きな救いだったといえるでしょう。

※ ※ ※

 ハサウェイの場合、「一年戦争」の英雄である「ブライト・ノア」の息子でありながら、反地球連邦組織「マフティー・ナビーユ・エリン」を率い、テロという過激な手段に身を投じる様から、「闇堕ちした」と評されることが多いようです。

 しかしながら上述したふたりに比べ、「見てらんない」のは同じとはいえ、本質的には異なるものと考えられるのではないでしょうか。というのも、ハサウェイはあくまで「正義感」から行動しているからです。

 少年時代に初恋の相手を失い友軍機を撃墜したトラウマからくる無力感や罪悪感、地球連邦政府の腐敗と非人道的な「人狩り」政策への絶望、そして「アムロ・レイ」の理想と「シャア・アズナブル」の思想という矛盾した遺産、このあたりが、ハサウェイの「正義」を読み解くカギといえるでしょう。

(マグミクス編集部)

【画像】このとき彼女は…こちらレコアさんの有名すぎるシーンです

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