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『ドラえもん』とのび太の“別れ”は1度じゃない 複数ある最終回の知られざるエピソードに涙

9月3日はドラえもんの誕生日です。この国民的キャラクターの物語には、実は複数の「最終回」が存在します。学年誌ならではの事情から生まれた感動的な別れのエピソードの数々とは?

ドラえもんと別れるたびにのび太の成長を実感?

『ドラえもん』45巻 著:藤子・F・不二雄 (小学館)
『ドラえもん』45巻 著:藤子・F・不二雄 (小学館)

 本日9月3日は「ドラえもん」の誕生日です。ドジで怠け者な「のび太」との掛け合いがファンから人気を集め、いまも世界中で愛され続けています。そんなドラえもんの物語には、実は複数の「最終回」が存在していました。

『ドラえもん』には「最終回」にまつわる都市伝説が多くあり、「ドラえもんの存在は、交通事故で植物状態になったのび太が見た夢」といったうわさ話を耳にした人もいるのではないでしょうか。もちろんこれはデマで、生前に原作者の藤子・F・不二雄先生自身も「そんな突然で不幸な終わり方はしない」と否定しています。

●学年誌ならではの複数の「最終回」

『ドラえもん』が連載されていたのは学年別の学習雑誌「小学〇年生」だったため、学年が変わるタイミングで「ドラえもんとのび太の別れ」をテーマにした「最終回らしい最終回」が描かれました。そのため複数の「最終回」が存在します。

 まずは、1971年の「小学四年生」3月号に掲載された「ドラえもん未来へ帰る」の回です。このエピソードでは、「時間観光旅行」で未来からやってくる観光客のマナーの悪さが問題視され、過去への渡航が禁止される法律ができてしまいます。それに伴い、ドラえもんも未来に帰らないといけなくなるという展開でした。

 別れの際、ドラえもんは悲しみのあまりに絶叫します。そしてドラえもんがいなくなり、静かになった部屋で、のび太がしみじみドラえもんを思い出すという切ないラストシーンが描かれました。

●より成長したのび太を描いた最終回たち

 続いて、1972年の「小学四年生」3月号に掲載された「ドラえもん未来へ帰る」の回です。のび太がドラえもんに頼りきりな状況を心配する「セワシ」とドラえもんは、「ドラえもんは故障した」とウソをつき、未来に帰ろうとします。結局そのウソはのび太にバレますが、のび太は心配するふたりの提案を泣く泣く受け入れ、ドラえもんは未来へと帰っていきました。

 そのラストシーンでは、努力するのび太の様子を、未来からドラえもんが応援するほほ笑ましい姿が描かれます。

 そして一説によれば、藤子先生が最終回のつもりで描いたと言われているのが、1974年の「小学三年生」3月号に掲載された「さようなら、ドラえもん」の回です。未来に帰ることになったドラえもんを心配させないよう、のび太は自力で問題を解決しようと奮闘します。ジャイアンに殴られても決してへこたれず、ジャイアンが根負けするまで殴られ続けました。

 そこに現れたドラえもんに、ボロボロになったのび太は「かったよ、ぼく」「もう安心して(未来に)帰れるだろ」と誇らしげに語ります。のび太を家まで連れ帰ったドラえもんは、涙を流しながらのび太の寝顔を見守り、彼が目を覚ましたときには、すでにドラえもんの姿はありませんでした。

 ドラえもんが開けたままにしていったであろう机の引き出しを見つめるのび太の表情は晴れやかで、印象深いラストシーンです。

●再会のエピソードも

 ちなみに「小学四年生」の1974年4月号には「帰ってきたドラえもん」の回が掲載され、ひみつ道具の「ウソ800」の効果により、再びドラえもんは戻ってきました。

 このように『ドラえもん』には、たくさんの感動的な「区切り」があったのです。どのエピソードも、『ドラえもん』の本当の最終回だとしても不思議はない感動的なストーリーなので、未読の方はこの機会に一読してみてはいかがでしょうか。

(マグミクス編集部)

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