MSがなかった「地球連邦軍」の、悲惨すぎる地上戦… 時速80キロで迫る鉄の怪物に「生身」で対抗?
戦車すら使えず「生身」で対抗? 無茶すぎる戦術

しかし戦車はMSと比較した場合、運用できる地形に制限があります。MSはやろうと思えば木を避けながら密林の中を進むこともできますが、戦車の場合は木をなぎ倒さなければならず、そんな無理をすればいずれ車体のどこかに故障が生じてしまうからです。密林地帯に籠もったMSに対して空爆も決定打になりづらいため、どうしてもどこかで歩兵でMSを倒す必要が出てきてしまいます。
OVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』では、歩兵がどのようにしてザクと戦っていたのかが実際に描写されています。頭上で火を焚いて赤外線探知を逃れながら身を隠し、至近距離からロケットランチャーを撃ち込むという戦い方です。もし先にザクに見つかったら間違いなく殺されるという、危険極まりない戦術を余儀なくされていました。しかし一発当てただけでは完全破壊には至らず、不用意に接近したゲリラたちは無惨な死を遂げています。
OVA『機動戦士ガンダム_MS_IGLOO』には、急造された歩兵用の可搬式ミサイルであるM-101A3「リジーナ」が登場し、ザクに有効打を与えられる兵器として運用されていました。リジーナは有線式のミサイルで、命中するまで目標を照準し続けなければいけない問題点を抱えていました。
リスクを減らすために待ち伏せ戦術や複数のリジーナによる集中攻撃などが行われていましたが、やはり危険は大きく、作中でもザク2機を撃破したものの連邦軍の部隊はほぼ全滅しています。なおリジーナは『機動戦士ガンダムUC』のトリントン基地襲撃の際にも登場しましたが、ザクI・スナイパーカスタムの狙撃により破壊されています。
(早川清一朗)


