アニソンあるある「なぜか音頭にしがち」…そのルーツにあった「革命的」出来事とは
アニソンにはなぜ「音頭」が多いのか? 昭和の香りがプンプンする古式ジャンルなのに、令和の現在も作られています。そのルーツには、日本中で「革命」を起こしたアニソン盆踊り曲がありました。
日本の盆踊り革命「QQQのQ!」

アニメのエンディングソング(以下、エンソン)あるあるのひとつに数えられるのが、「○○音頭」。たくさんの“音頭”が作られた昭和時代はともかく、レコード会社などとのタイアップが主流となった平成・令和になっても“音頭”が作られるのは、ちょっと不思議な気がしませんか? そこでルーツをたどってみました。
最初のアニメ音頭ソングは1966(昭和41)年、『オバケのQ太郎』(番組のスタートは前年の1965年)のエンソンで流れた、「オバQ音頭」です。当時、SFヒーローアニメの乱発で少し飽きられ気味だったアニメ界に、楔を打ち込むようにスタートした『オバQ』は、男女問わず観て楽しいと大人気に。視聴率は30%を超えました。
1966年4月9日。ホテルニューオータニで、ある記者発表が行われます。内容は「オバQ音頭」のリリースです。原作者で作詞も手掛けた藤子不二雄、Q太郎の声優で歌唱の曽我町子など、関係者約500人を集めた会見でした。
なぜこんなに大々的に催したのか、詳しい調査はできませんでしたが、おそらくアニメが好調で子どもたちにもっと親しんでもらうアイデアとして、歌って踊れて簡単で楽しげな音頭を思いついたのだと思います。そこで夏の盆踊り大会で使ってもらえるよう、春にレコードセールスを仕掛けたのではないでしょうか。