2021冬アニメのアニソンを振り返る。『ウマ娘』など泣ける曲、本編で流れて盛り上げた曲も!
『鬼滅の刃』を始めとするヒット作の影響で、近年さらにアニソンの存在感が増しています。もちろん2021年冬に始まったアニメにおいても多数のアニソンが生まれました。冬アニメの放送を思い出しながら噛み締めたい“すごいアニソン”を振り返ります。
物語の山場をアニソンが盛り上げた、絶妙な演出
アニメのオープニングやエンディングを飾り、ときには挿入歌としても使われるアニソン。それはTVサイズで聞くだけでも十分に魅力的ですが、アニメ本編との相乗効果やフルサイズ化によってさらに魅力が増す……といったことも珍しくありません。今回は2021年冬のアニメを彩ったアニソンから、特に心揺さぶられた曲を振り返ります。
●『ウマ娘』、『装甲娘戦機』エンディングが泣ける
2021年1月からの放送で大きな盛り上がりを見せた『ウマ娘 プリティーダービー Season 2』、その第12話ではエンディングテーマ「木漏れ日のエール」が話題になりました。この楽曲は、本編でライバル関係にあるトウカイテイオー(CV:Machico)とメジロマックイーン(CV:大西沙織)による歌唱曲で、何度も挫折を味わうトウカイテイオーと勇気づけるメジロマックイーンという構図の歌詞、パート割り、映像のエンディングでした。
しかし第12話では、メジロマックイーンが繋靭帯炎を発症し立場が逆転。するとエンディングでは歌詞はそのままに、一部歌唱パートと映像内容を入れ替え/差し替えすることで本編の構図を再現するという演出で、視聴者の涙腺を刺激しました。
また“クライマックスで主題歌が挿入歌として流れる”というのはアニメにおいて定番ですが、やはり熱いもの。同じ2021年冬期のアニメでは、『Dr.STONE』第2期第10話の人類最強タッグ結成に合わせた「三原色」や、『シャドウバース』最終話となる第48話のエピローグ的なバトルで流れた「キリフダ」など、以前の主題歌が物語の山場を盛り上げました。
ほかにも印象的な使われ方をしたアニソンは多数あります。エンディングテーマ「-標-」のメロディーがピアノアレンジで流れ、そこからエンディングに突入するという怒涛の展開を見せた『怪物事変』第10話や、最終話における主人公ノルとその師匠オリヴィアとの本音の対話をInstrumentalバージョンながら切ないメロディーだけで支えた『俺だけ入れる隠しダンジョン』のエンディングテーマ「ネモフィラ」などは、同冬アニメにおけるクライマックスのひとつとなりました。
また、映像演出の面でも見逃せないものがありました。『ゆるキャン△ SEASON2』の本編からシームレスにオープニングへとなだれ込んだ第3話、夜の時間の移ろいがじっくりと楽しめた第4話エンディングが印象に残っている人も多いでしょう。
また、『装甲娘戦機』のエンディングは、鹿乃さんが歌う「コンパスソング」に合わせて主人公のリコが歩き、走り、ときにこけてもまた駆け出す後ろ姿が映されたものでした。その映像に最終話となる第12話では、リコたちが乗る装甲車のナビゲーションAI・ネイトが追加。リコの前で浮遊するだけではありますが、ネイトが主人公達にとってのコンパスであったことが暗示され、歌詞も彼の視点でもとらえられるようになります。