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2011年7月放送開始・夏アニメ3選 ちょうど今期で10周年!

「夏アニメ」が続々と放送開始される7月。10年前の2011年7月期には、どのようなアニメが人気を集めていたのでしょうか。ちょうど10周年を迎える作品を3作ピックアップしました。

まったく、小学生は最高だぜ!!

『輪るピングドラム』 (C)イクニチャウダー/ピングループ
『輪るピングドラム』 (C)イクニチャウダー/ピングループ

「夏アニメ」が続々と放送開始される7月。10年前の2011年7月期には、どのようなアニメが人気を集めていたのでしょうか。2021年7月にちょうど10周年を迎える「2011年夏アニメ」から、3作をピックアップしました。

●『ロウきゅーぶ!』(第1期)

 蒼山サグ氏原作のライトノベル原作アニメ。全12話+OVA。後に第2期『ロウきゅーぶ! SS』も制作されました。不祥事により所属していたバスケ部が休部となったため、小学校の女子バスケット部でコーチをすることになった高校生・長谷川昴(CV:梶裕貴)と部員たちの交流と成長、そしてバスケにかける情熱が描かれました。原作のイラストを担当したてぃんくる氏のかわいらしい絵柄をキャラクターデザインの野口孝行氏が見事にアニメへと落とし込んでおり、小学生女子の生き生きとした姿はファンを魅了、話題となりました。特に当時はインターネットミームとして原作の「(バスケの技術吸収力が高い)小学生って最高だな……」というセリフが「小学生は最高だぜ!」に改変されて使用されており、アニメでも「まったく、小学生は最高だぜ!」とセリフが調整されています。エンディングテーマ「Rolling Rolling」は作詞作曲を桃井はるこ氏が担当し、英語の発音を組み合わせて異なる歌詞ながら、「小学生は最高だぜ!!」をうまく音として取り入れていたのが印象的です。

●『輪るピングドラム』

『少女革命ウテナ』で監督を務め、アニメファンに大きな衝撃を与えた幾原邦彦氏が2011年に世に送り出したのが『輪るピングドラム』です。7月から12月にかけて全24話が放送されました。

 高倉冠葉(CV:木村昴)と高倉晶馬(CV:木村良平)の双子の兄弟は、病気で余命僅かとなった妹・陽毬(CV:荒川美穂)の願いで水族館へ。しかし陽毬は倒れてしまい、搬送された病院で息を引き取ってしまいます。しかし水族館で買ったペンギン型の帽子をかぶった陽毬は「生存戦略」という声と共に蘇生して別人格「プリンセス・オブ・ザ・クリスタル」となり、兄弟に「ピングドラム」を探すように命じ、運命が回り始めていくのです。

 モブキャラクターがピクトグラムとして記号化されるなど独特な表現技法が使用されており、しばしば『銀河鉄道の夜』が引用されるなど難解な作りとなっていましたが熱狂的なファンが多い作品です。

 2021年には10周年プロジェクトが始動し公式サイトが開設。2022年公開予定の劇場版『Re:cycle of the PENGUINDRUM』の制作が発表され、ファンを沸かせました。同時に「10周年をみんなで祝いたい」をキャッチフレーズとした応援クラウドファウンディングも開催され目標金額1000万円に対し1億519万2960円を集めるなど、今なお人気は健在です。

 令和の時代でも「生存戦略、しましょうか!」

「アイドルマスター」シリーズの原点

●『THE [email protected](アイドルマスター)』

 プロデューサーとなり担当アイドルをプロデュースする育成シミュレーションゲーム『THE [email protected]』が待望のアニメ化。弱小アイドル事務所「765プロダクション」に所属するアイドル候補生たちが、奮闘する姿が描かれました。全25話+特別編。

 ゲーム版ではプロデューサーがひとりのアイドルを担当する形式でしたが、大勢のアイドルが一堂に会する必要があるアニメでは群像劇として描く必要があり、アニメ化は困難とされていました。しかし序盤は売れないアイドルの日常を描き、その後は水瀬伊織(CV:釘宮理恵)・双海亜美(CV:下田麻美)・三浦あずさ(CV:たかはし智秋)のユニット「竜宮小町」の成功により生まれるあつれきと和解、さらには個人が抱える事情や苦悩の掘り下げを行うという構成の妙により傑作と称される作品となりました。特に第18話ではプロデューサーに専念していた秋月律子(CV:若林直美)が1日だけアイドルとして復活するなどファンに対する配慮も万全であり、後に続いた多くの「アイドルマスター」シリーズの原点にふさわしい存在感を今なお持ち続けています。

 本作の放送前には読売新聞が全国の地域ごとにそれぞれ異なる広告を出稿、大きな話題となりました。熱心なファンのなかには全国分を入手しようと奔走する方も見られ、本放送時にはネットを介して多くのファンが熱烈な書き込みを数多く行い「祭り」となるなど、本作の登場がどれほど待ち望まれていたのかを示すエピソードが目白押しの作品でもあります。

(ライター 早川清一朗)

【画像】10年前に放送開始されたアニメ

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