またやって来た!「ウルトラシリーズ」の名物宇宙人たち。何度も襲来する理由は?
「目的達成」を確信して帰っていった宇宙人も

「またやってきた!」ではなく「まだいたのか!」という宇宙人もいます。数多くの宇宙人が登場した『ウルトラセブン』のなかでも、ひときわ異彩を放っていたメトロン星人です。タバコに他人が敵に見える幻覚剤を仕込み、人類相互の信頼関係を奪うことで地球を侵略しようとしました。
メトロン星人はモロボシ・ダンにアジトを突き止められるのですが、そこでダンとちゃぶ台を挟んで冷静に持論を展開します。しかし、最終的には巨大化して戦い、ウルトラセブンのアイスラッガーで真っ二つにされました。
その後、2005年放送の『ウルトラマンマックス』で、実はこのメトロン星人が生きていたことが明らかになります。真っ二つにされて瀕死状態だったメトロン星人はある少年に拾われ、着ぐるみ製作のプロによって体を縫いつけられて一命を取り留めていたのです。その後も地球に潜伏し、人間の観察を続行。当初は人間同士を争わせることで人類滅亡を企みましたが、40年間もの観察の結果、「何もしなくても勝手に人類は滅びる」と確信し、迎えに来た宇宙船で帰っていきました。
今回解説したように、宇宙人たちの目的や背景を知ると、彼らはただの悪役ではなく、物語に深みを持たせている愛すべきキャラであることがよく分かります。そしてこういった敵キャラの魅力こそが、ウルトラシリーズの人気の秘訣なのでしょう。
(椎名治仁)

