『機動戦士ガンダム』42話 「憎しみの光」から始まる最終決戦、シャアは足のないMSで出撃
「ジオングの性能は100%出せます!」

レビル将軍を失った地球連邦軍でしたが、ここで引き返すことは不可能でした。このときコロニーレーザーは試作段階で一度しか使えない状態でしたが、時間をかければ再度発射可能になる可能性があるためです。後退して再編成をしている間にコロニーレーザーが完全実働に入れば、ア・バオア・クーにたどり着くことすらままならなくなります。無理をしてでも前進するしかありませんでした。
そして、ア・バオア・クーにたどり着いた連邦軍は総力を挙げて出撃します。対するギレンは、ア・バオア・クー要塞とドロス級大型空母「ドロス」「ドロア」と多数のモビルスーツと戦闘機を繰り出し迎え撃ちます。ギレンの戦術指揮は際立っており、連邦軍は投入した戦力を次々と失っていきました。さらにア・バオア・クーにキシリア・ザビと旗下の戦力も到着。これでジオンはさらに有利となる……はずでした。ギレンがキシリアに殺されるまでは。
キシリアとともにア・バオア・クー入りしたシャアは、ガンダムとの戦いでダメージを被った専用ゲルググの代わりに、試作型モビルスーツ「ジオング」を受領します。このとき脚がついていないことを不審に思ったシャアに、技術者は「ジオングの性能は100%出せます!」と断言し、シャアも「信じよう」と手を振りながらコクピットへと搭乗しました。
なお、このときの技術者はマンガ『機動戦士ガンダム C.D.A. 若き彗星の肖像』に登場し、「実は脚は重要だった」という趣旨の発言をしています。
両軍入り乱れる激戦が続くなか、出撃したシャアはジオングでの初出撃でサラミスを次々と撃沈し、ニュータイプの萌芽を示します。そしてガンダムはハイパーバズーカとガンダムバズーカを携えた姿で現れ、もはや分かつことはできない因縁で結ばれたふたりの男の戦いが始まるのでした。
(早川清一朗)