人気漫画のキャラが変わった時…蘭の髪はいつからツノに? ジャイ子が優しくなったのは
マンガやアニメのキャラクターのなかには、初期設定からずいぶんと変わってしまう人物も少なくありません。今回は、国民的作品のなかから巷で話題のキャラに焦点を当て、その変貌の境界線を追います。
ジャイ子はいきなり豹変した?

長期連載のマンガでは、キャラクターの姿や性格が少しずつ変わっていくことはよくあります。その理由は構成上の都合であったり、はたまた作者の癖だったりとさまざまです。この記事では、ネットでもたびたび指摘されている国民的キャラクターの性格や容姿の変化について、だいたいどのあたりで変わったのかの境界線を紹介します。
●『コナン』の蘭姉ちゃんの髪が鋭利になったのはいつから?
単行本もついに100巻に到達した、超人気マンガ『名探偵コナン』(著:青山剛昌)のヒロイン、蘭姉ちゃんこと毛利蘭。彼女はずいぶんと前から、そのソリッドな髪型に関してネットで指摘され、時にネタにされてきました。まったく失礼な話です。
とはいいながらも、いつのまにか彼女の髪型が「切っ先」と化してしまったのも、また事実。一体、いつごろからなのでしょうか。初登場時はまだ柔らかな雰囲気だった彼女の頭頂部ですが、続く2巻でもまだ波打つ程度。ただ、のちにツノになるであろう膨らみはすでに生じています。
そして3巻第1話「籏本家の一族」は、「膨らみ」から「切っ先」へと転じるまさに過渡期で、コマによってまちまち。境界線はどうやら、このあたりに潜んでいそうです。なおこの鋭利部分に関しては、前髪の盛り上がった箇所を簡略化したものだという説が今のところ有力です。
●『ドラえもん』のジャイ子が優しくなったのはいつから?
『ドラえもん』(著:藤子・F・不二雄)のジャイアンの妹・ジャイ子の性格も、初期から後期にかけて描かれ方が大きく変化しています。初登場時では「やあ首つりだ、ガハハハ」と木からぶら下がったのび太を指差して笑うなど、厄介な性格の持ち主として登場した彼女ですが、後半では漫画家志望のセンチメンタルな少女へと成長していきました。
コミックスでは、存在感や知名度の割に登場回数は意外と決して多くなく、全話通じても15話あるかないかといったところ。さっそく確認していきましょう。第1巻での衝撃の初登場の次は、4巻。この頃は口調も「ちよう、ちよう」と舌足らず。ずいぶん幼い印象を受けますし、性格は粗暴のままです。
そこから次に登場するのは、なんと22巻「ジャイ子の恋人=のび太」。ここになんと、18巻ものブランクが生じるのです。そしてここで初めて彼女が漫画家志望である設定が明かされ、口調も以前のような幼児言葉ではなくなります。さらに、24巻で登場して初めて、のび太を「のび太さん」と呼ぶのです。ジャイ子、「メタモルフォーゼ」完了です。
以降、彼女は自分の夢と真摯に向き合い続けます。長いブランクが空いたからこそ、加速度的に成長を遂げることができたのかもしれません。