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『チェンソーマン』二部も絶好調!藤本タツキ作品でたびたび話題になる映画ネタとは

第2部の連載が始まったほか、いよいよアニメの続報が明らかになった『チェンソーマン』の作者・藤本タツキ先生は、これまでさまざまな映画の影響を受けていることを掲載誌の巻末コメントやインタビューで語ってきました。今回は映画を切り口に、藤本タツキ先生の作品のキャラクター造形やストーリーの魅力を解説します。

『チェンソーマン』人気キャラのモデルは大柄なおじさん?

2022年放送のアニメに備えて元ネタを押さえてみては? 画像はアニメ『チェンソーマン』キービジュアル (C) 藤本タツキ/集英社・MAPPA
2022年放送のアニメに備えて元ネタを押さえてみては? 画像はアニメ『チェンソーマン』キービジュアル (C) 藤本タツキ/集英社・MAPPA

 血みどろで大迫力の戦闘シーンとクセの強いキャラクター、独自の演出が魅力のマンガ『チェンソーマン』は、「週刊少年ジャンプ」にて2019年から2021年まで第一部「公安編」が連載、2022年7月より「少年ジャンプ+」で第二部の連載が始まりました。第二部が配信される水曜0時以降は次々と関連するワードがトレンドを埋めており、多くのファンが連載再開を待ち望んでいたことがうかがえます。

 そんな『チェンソーマン』の作者・藤本タツキ先生は、以前よりインタビューや単行本カバーの作者コメント、週刊少年ジャンプの巻末コメントで好きな映画について触れることが多く見られました。そして、実際に作中のキャラクター造形やストーリー展開、演出に影響を受けていることがうかがえるだけでなく、実在する映画のタイトルやDVDのパッケージも作中に登場しています。今回は、藤本タツキ先生の作品と、影響を受けていると思われる映画について解説します。

※この記事ではマンガ『ルックバック』、『さよなら絵梨』の核心的なストーリーに触れています。

●かわいいけど嘘つきで自己中!あの人気キャラの元ネタは?

『チェンソーマン』の人気投票第1回では1位に輝き、第2回でも3位に入った人気キャラ・パワーは、「血の悪魔」でありながらデンジとバディを組んでおり、一見美少女ながらも自己中心的でわがままなキャラです。

 そんなパワーについて、藤本先生はジャンプフェスタでのインタビューで、元ネタとなった映画が1998年に公開された『ビッグ・リボウスキ』であることを公言しています。『ビッグ・リボウスキ』は、同姓同名の金持ちと勘違いされた男が騒動に巻き込まれる様子をユーモアたっぷりに描いたコーエン兄弟のコメディ映画です。この映画のどんな点がパワーの元ネタなのかは明かされていませんが、主人公の親友のウォルター(演:ジョン・グッドマン)がモデルだと推測しているファンが多く見られます。

 大柄のおじさんであるウォルターは、空気を読まずに自分勝手に振る舞う嘘つきなキャラクターです。ときに主人公を苛立たせる厄介な性格でありながらも、親友として関係が続いている、いわば愛されキャラ。見た目は全く違えども、自由奔放なトラブルメーカーでありながらも愛されるキャラクター造形はまさにパワーの元ネタと言えるでしょう。

●「このマンガがすごい!2022」堂々の1位に輝いた名作と関連する映画

『チェンソーマン』第一部完結後に「少年ジャンプ+」へと掲載された新作読み切り『ルックバック』は、Twitterのトレンドを席巻したほか、数々の著名人も感想をツイートするほど大きな反響のあった作品です。

『ルックバック』は、マンガの創作を通して友情を育んだふたりの女性の物語です。同じ小学校で出会い、協力してマンガを描くようになった主人公・藤野と京本は、高校卒業後に別の道を歩むこととなります。やがて藤野は京本がとある事件に巻き込まれたことを知って苦悩しますが、この瞬間「京本が助かる世界」に場面が切り替わります。

 この「ifの世界」を描く演出は、2019年のクエンティン・タランティーノ監督の映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』と共通しています。最終ページにもこの映画のBlu-rayと思われるパッケージが確認でき、藤本先生が意図して描いた可能性も考えられます。

【画像】藤本タツキ先生作品の世界観を映画で味わう!(4枚)

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