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実写『岸辺露伴』第4話~6話一挙再放送 高橋一生演じる変人漫画家が大ピンチに!

露伴のピンチに駆けつけてくる泉

 続く第5話「背中の正面」のゲストは、スーパー歌舞伎『ワンピース』でも知られる歌舞伎界の人気俳優・市川猿之助さんです。反響を呼んだ第2話「くしゃがら」に出演した森山未來さんを彷彿させる、大熱演を見せてくれます。共演者のはらむ熱気に、一生さんも熱演で応えます。

 怪しい言い伝えが残る「六壁坂」をマンガの題材にしようと考えた露伴は、全財産をはたいて六壁坂村の土地を購入していました。村でのリゾート開発を進めようとしていた不動産会社の乙雅三(演:市川猿之助)が、交渉のために露伴宅を訪ねてきます。

 変わり者で知られる露伴ですが、乙も相当に変わっています。他人に絶対に背中を見られないよう、常に壁を背中にして歩いているのです。その様子は異様です。気になって仕方がない露伴は、何とかして乙の背中を見ようとします。いい年齢をした男性ふたりの、背中の取り合いはおかしみを感じさせます。

「坂」とは異界と現実世界との「さかい目」でもあるなど、露伴が語る民俗学的な知識が物語を盛り上げます。また、ごく平凡な街の一角に、あの世の入り口である「黄泉(よもつ)比良坂(ひらさか)」が隠されていたという、驚愕の展開が物語後半には待っています。露伴の大ピンチに泉が駆けつけてくる、露伴&泉の息のあったコンビネーションも見どころです。

人間が持つ欲望や願望と結びつくモノノケ

 第2シリーズの最終話となる第6話「六壁坂」で、露伴と泉はいよいよ諸問題の元凶である現地へと向かいます。ここで待っていたのは、村で一番の名家の跡取り娘である楠宝子(演:内田理央)でした。美しい人妻・楠宝子の秘密を、露伴は「ヘブンズ・ドアー」を使って知ることになります。

 六壁坂という土地をめぐる怪異譚集である第4話~6話ですが、興味深いのは土地に根付いているモノノケ(妖怪)に対する恐怖をそのまま描いているのではなく、人間が持つ欲望や願望が人間ならざるものと結びつくことで、奇妙な事件が次々と起きているということです。人間と人間ならざるものとの境界は、実はひどくあいまいなことが分かります。

 子供の頃に耳にした不思議な昔話や奇妙な都市伝説が、架空の漫画家・岸辺露伴という「よりしろ」を使って現代に甦ってきたようなドキドキ感があります。また、CGなどを使うことなく、俳優たちが生身の肉体を駆使することで、岸辺露伴の世界観を成立させている点も、とても魅力的です。一生さんを座長にした、三幕ものの舞台を観劇しているような面白さがあります。

 第2シリーズも好評だったので、第3シリーズをNHKは検討していることでしょう。「高橋一生&飯豊まりえ」の名コンビが続投する新シリーズを、ぜひとも期待したいところです。

(長野辰次)

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