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TV放送時「独占配信」で話題になり損ねた…良作アニメ3選 「面白さに視聴数が見合ってない」嘆き

特定の配信サイトに課金していないと、その作品を見られない「独占配信」。見たい作品が独占配信だと知り、がっかりしたことがある方もいるのではないでしょうか。しかし、放送終了から期間が空き、他の配信サイトでも視聴可能となった「隠れた良作」も。この記事では、放送当時に独占配信で話題にならなかったアニメを、3作品ご紹介します。

やっと思う存分見られる! 一社独占解放でSNSに喜びの声

 ネット上での配信を一社が独占してしまう「独占配信」。見たい作品があっても、「1作品のためだけに課金するのはちょっと……」と、悔しい思いをした方もいるのでは。しかし、放送から期間が空くと、他の配信サイトでも視聴可能になっていることもあります。この記事では、放送当時に独占配信でそこまで大きな話題にならなかったものの、現在は複数サイトで視聴可能なアニメを3作品ご紹介します。SNSでも「独占配信でなければ覇権アニメだった」「面白さに視聴数が見合ってない」と話題です。

●『推しが武道館いってくれたら死ぬ』(2020年1月~放送)

『推しが武道館いってくれたら死ぬ』  (C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会
『推しが武道館いってくれたら死ぬ』  (C)平尾アウリ・徳間書店/推し武道製作委員会

 岡山の地下アイドル「ChamJam(チャムジャム)」の古参ファンである、えりぴよ(CV:ファイルーズあい)。メンバーのなかでも内気でシャイな市井舞菜(いちい・まいな/CV:立花日菜)を熱狂的に推しているえりぴよは、収入のすべてを舞菜に貢いでいました。

 自分の服は、高校時代の赤ジャージのみ。舞菜の握手券は全て買い占め、舞菜への愛で鼻血を吹いてしまう「伝説」のオタクです。そんなえりぴよに対し、舞菜は冷たい「塩対応」を続けていました。しかし、それには舞菜にしか分からない理由があって――?

『推しが武道館いってくれたら死ぬ』は同名マンガ(著:平尾アウリ/徳間書店)を原作としたアニメです。岡山県のとある地下アイドルグループと、彼女たちを応援するアイドルオタクたちを描いた本作。えりぴよ役・ファイルーズあいさんの熱演や、松浦亜弥さんの「桃色片想い」をカバーしたエンディングテーマに、注目が集まりました。

 アイドルオタク「あるある」や、地下アイドルの運営事情が具体的に描かれている本作。特に、舞菜に貢ぐ方法に悩み「やっぱ売れるもの、臓器しか思いつかねぇ!」と叫ぶほどに暑苦しいえりぴよのキャラは、視聴者を飽きさせません。

 自信も人気もないながら、ひたむきに取り組む舞菜をはじめ、それぞれが悩みを抱えながら頑張る「ChamJam」メンバーたち。えりぴよでなくても、その姿に号泣必至です。オタクのアイドルへの想いと、アイドルのオタクたちへの想いが両面から描かれた、タイトル通りの熱い作品といえるでしょう。

 この作品は、地上波放送時は「FOD」で独占配信されており、現在は「dアニメストア」「U-NEXT」などでも見ることができます。

●『アルテ』(2020年4月~放送)

『アルテ』 (C)大久保圭/コアミックス,アルテ製作委員会
『アルテ』 (C)大久保圭/コアミックス,アルテ製作委員会

 ルネサンスが花開いた16世紀の初頭、芸術の都・フィレンツェでは、絵画や彫刻などが盛んに制作されていました。貴族の娘・アルテ(CV:小松未可子)が幼少期から夢中だったのも、絵を描くこと。しかし当時はまだ、女性が画家を目指すことに理解のない時代でした。

「自分らしく生きたい」と願うアルテは母の反対を振り切り、街の工房へと、弟子入り志願をしに行きます。しかし、どこの工房も「女が画家に?」「なめてんのか!」と門前払い。18軒もの工房に拒否されてしまいます。理不尽な拒絶に衝撃を受けたアルテは、近くに落ちていた刃物を振り上げて――?

『アルテ』は、同名マンガ(作:大久保圭/コアミックス)を原作としたアニメです。原作は累計発行部数140万部を突破しており、学びにつながるマンガを選出・発表する「これも学習マンガだ!2020」の50作品にも選ばれています。

 時代の流れに翻弄(ほんろう)されながらも、逆境に負けず前向きに頑張るアルテ。「女性」や「貴族」という生まれ持った属性がハンデになってしまう当時の世界で、時に男性でも大変な力仕事を押し付けられながら、諦めずに画家を目指します。

 そんなアルテの前向きさや熱意、仕事へのプライドが周りの目を変えていき、女性ならではの繊細さや柔らかな絵のタッチも徐々に評価されるように。上品なテーマや作画とはうらはらに、アルテの熱い想いや頑張りが視聴者の心を動かす、「熱いお仕事アニメ」といえそうです。この作品は、地上波放送時は「FOD」で独占配信されており、現在は「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」などでも見ることができます。

●『アクダマドライブ』(2020年10月~放送)

 『アクダマドライブ』 (C)ぴえろ・TooKyoGames/アクダマドライブ製作委員会
『アクダマドライブ』 (C)ぴえろ・TooKyoGames/アクダマドライブ製作委員会

 カントウとカンサイの間で起きた戦争の結果、ふたつに分裂してしまった世界。カンサイはカントウの支配を受ける一方で、「アクダマ」と呼ばれる犯罪者がはびこるように。カンサイの政治力・警察力は、衰退してしまっていたのでした。

 ある日、カンサイのハンコセンターに努める「一般人」(CV:黒沢ともよ)は、仕事帰りにたこ焼きを買おうとします。時を同じくして、「運び屋」(CV:梅原裕一郎)や「医者」(CV:緒方恵美)など、一部のアクダマがカンサイ警察署に集結。とある依頼から警察署を襲撃するアクダマたちに、一般人は巻き込まれてしまい――?

『アクダマドライブ』は、ぴえろとTooKyoGamesが原作を担当したオリジナルアニメです。「ダンガンロンパ」シリーズでもタッグを組んだ、ストーリー原案の小高和剛氏、キャラクター原案の小松崎類氏が本作でも協力。予想のつかない展開とド派手なアクションが魅力の、クライムアクションアニメとなっています。

 一見日本のようでありながら、先端技術とどこか東南アジアのような雰囲気が融合しているレトロサイバー都市・カンサイ。とある依頼にかけられた「1億イエン」の報酬をめぐり、推定懲役4年~967年のアクダマたちが集結し、縦横無尽に暴れまわります。

 正義感の強い「一般人」ですが、そんなアクダマたちに巻き込まれることで、カントウとカンサイの真実に迫っていきます。アクダマたちを取り締まる警察の「処刑課」も、一枚岩ではないようです。アクダマとは何なのか、正義とは何なのか。クオリティの高い作画で描かれる壮大な世界観を、ぜひお楽しみください。

 なお最終12話には、「オンエアバン」と「カンゼンバン」の2種類があります。新規シーンも大幅に追加され、既存シーンの作画もかなりブラッシュアップされている「カンゼンバン」を、ぜひご覧ください。この作品は、地上波放送時は「FOD」で独占配信されており、現在は「dアニメストア」「Amazonプライム・ビデオ」などでも見ることができます。

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 上記3作品は、記載した配信サイト以外でも、現在視聴可能となっています。独占配信と聞いて見るのを断念していた方は、この機会にぜひご視聴ください。

※配信状況は記事掲載時点のものです。

(新美友那)

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