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新作映画『スラムダンク』声優交代にファン激怒の理由 炎上を避けるにはどうすべきだったか

突然の声優変更は、思い出への不意打ち

発表されたメインキャスト (C)I.T.PLANNING,INC. (C)2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners
発表されたメインキャスト (C)I.T.PLANNING,INC. (C)2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

 また、声優交代が発表される前から前売りチケットの販売が開始されていたこと。現在千葉テレビやテレビ愛知などでTVアニメの再放送が行われ、過去の記憶が呼び覚まされた方が多かったことなど、さまざまな理由から否定的な意見がSNS上に数多く投稿されてしまったと思われます。

 アニメは映像とストーリー、音声で構成されていますが、このなかで最も強く心に刻まれるのは「音声」です。子供の頃に見たアニメのストーリーは忘れてしまっても、オープニングやエンディング、キャラクターたちの声はいつまでも心のなかに残り続けています。苦しい時に安西先生の「あきらめたらそこで試合終了だよ」という声が響いたことがある方もいるでしょう。

『SLAM DUNK』のような青春の1ページとなっている作品のキャラクターであれば、その多くの声が25年以上も頭のなかで生き続けているのです。その声が別人のものになると聞かされれば、否定したくなる気持ちが湧くのも当然と言えるでしょう。

 突然の声優変更は、思い出への不意打ちです。慎重にやらなければ、ファンがアンチへと一瞬で変化する危険性を秘めています。『SLAM DUNK』のような青春の記憶とリンクした大ヒット作であればなおさらです。

 とはいえ、さまざまな事情から声優の交代をしなければいけないことが多いのもまた事実です。TVアニメ『クレヨンしんちゃん』では、長く主役のしんのすけ役を務めた矢島晶子さんが、「しんのすけの声を保ち続けることが難しくなった」ことを理由に降板しましたが、このときは炎上していません。その理由としては降板が矢島さん自身の意志だったことと、降板理由に多くの人が納得したためでしょう。

 また、現在放送中の『うる星やつら』では、メインキャストは変更されたものの、旧作のキャストである古川登志夫さんと平野文さんが親の役で登場するなどリスペクトがうかがえます。

 今回の場合は、やはり前もって声優交代について示唆しておくべきでした。交代に明確な理由があれば、大半のファンは残念に思いながらも納得してくれるものです。

 声優とファンに、誠意をもって対峙する。それだけ守れていれば、良いのだと思います。

(早川清一朗)

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