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80年代ブーム「キン消し」どう遊ぶのが正解だった? 首ねじ切られる悲劇も…

1980年代、マンガ『キン肉マン』の空前の大ブームのなか登場した「キン肉マン消しゴム」、通称「キン消し」。100円のカプセルトイでゴム製の超人3体が手に入り、当時の子供を虜(とりこ)にしました。しかしこのキン消し、遊び方がわからない。大人になった今もわからない……。そんな謎のホビー「キン消し」の思い出を振り返ります。

謎ホビー「キン消し」は子供の妄想力を育成した!?

豪華特典で復刻版キン消し全418体が付いている 画像は『キン肉マン』コンプリートBOX [DVD] (TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D))
豪華特典で復刻版キン消し全418体が付いている 画像は『キン肉マン』コンプリートBOX [DVD] (TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D))

 1980年代、マンガ『キン肉マン』の空前の大ブームのなか登場した「キン肉マン消しゴム」。100円のカプセルトイでゴム製の超人3体が手に入り、子供たちは狂ったように集めました。しかしこれの遊び方がわからない。大人になった今もわからない……。そんな謎ホビーの思い出を振り返ります。

●100円のガチャポンで3体手に入るお得感

 地方によって呼び方が違うのか、私の地元ではこのカプセルトイをガチャガチャと呼んでいました。現在のガチャガチャは数百円するものが主流ですが、当時は100円で3体のキン肉マン消しゴム、通称「キン消し」が手に入りました。キン肉マンやテリーマン、ラーメンマンなど正義超人、バッファローマンやアシュラマンなどの悪魔超人、悪魔騎士などマンガやアニメで活躍する超人が消しゴムになっており、その造形はうっとりするほどカッコいいものでした。一方で、本編での活躍がない「読者が考えた超人」もキン消し化され、これが出るとガッカリにも近い戸惑いを感じたものです。

 その後、巨大なキン消しやキン肉バスターやタワーブリッジなどの技をかけている技消しなども発売されるなか、従来の物よりふた回りくらい小さく華奢なキン消しが20円のガチャガチャで出回るようになりました。後者はおそらくパチモンと子供心に決めつけていたので購入することはありませんでした。

●「キン消し」はどのようにして遊ぶのか?

「消しゴム」というぐらいなので、文字が消せるかというとそうではなく、鉛筆の文字を擦ってみて効果がなく、ノートが真っ黒になった経験は同世代のあるあるだと思います。このように用途が不明瞭なものを集めていることは、親にとって理解しがたいものだったようです。

 とはいえ子供サイドも遊び方は大人になった今でもわかりません。飾って眺めるなんて上品な発想は子供にはないため、キン消し2体をぶつかり稽古のように戦わせる「ぶんどど」で妄想を肥大化させる程度。

 しかしこの人形自体が硬く、ポーズに融通が利かないため、作中に登場する必殺技などは脳内で補完するしかありませんでした。これは、お笑い芸人のよゐこの濱口優さんも自身のYouTubeチャンネルの「キン消し特集」の動画で、同様の遊びをしていたと語っていたので、わりとスタンダードな遊び方のようです。

 その他、ネットでどのように遊んでいたかを調べてみると「トントン相撲」という意見が多数ありましたが、私はやったことはなく、世代差や地域差があるようでした。

【画像】「キン消し」全418体大集合!(4枚)

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