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『ボトムズ』装甲厚はバーベキュー用の鉄板並? 傑作メカ・ATの「ヤバすぎる」設計思想

『装甲騎兵ボトムズ』に登場するメカ・アーマードトルーパー(AT)。主人公のキリコをはじめ数多くのキャラクターが駆る戦場の主役ですが、極めて生還率の低い危険な兵器として知られています。この記事ではATのスペックと合わせてパイロットごと使い捨てられる理由について考察します。

ミリタリー系リアルロボットの傑作、アーマードトルーパー

主人公のキリコと、座り込むスコープドッグが描かれる、TVアニメ『装甲騎兵ボトムズ』キービジュアル  (C)サンライズ
主人公のキリコと、座り込むスコープドッグが描かれる、TVアニメ『装甲騎兵ボトムズ』キービジュアル  (C)サンライズ

 ミリタリーSFロボットアニメの傑作『装甲騎兵ボトムズ』。放送40周年を迎える2023年現在でも根強い人気を誇る名作で、2月10日には原作・監督を務めた高橋良輔氏(「高」は「はしごだか」が正式表記)の小説がリリースされるほどです。

『ボトムズ』の魅力はなんと言ってもミリタリー要素満載のハードな世界観にあります。特にアストラギウス銀河を二分する100年戦争末期に登場した人型兵器アーマードトルーパー(以下、AT:Armored Trooper)は多くのファンの心をつかみ、その後の作品に多大な影響を与えました。

 この記事ではATの危険な魅力と、その極端な設計について紹介します。

●超兵器AT

 ATは極めて汎用性の高い超兵器です。その全長は約4mほどで、最高速度時速約80kmで疾走し、手足を使った3次元的な機動が可能です。さらに機銃やミサイルなど数多くの武装を使いこなし、アタッチメントを付ければ宇宙空間で活動できます。

そして何より生産性に優れ低コスト。町工場程度の設備でも修理できるメンテナンス性の高さも魅力です。

●鉄の棺桶AT

 経済性と汎用性に優れたATですが、同時に極めて生還率の低い兵器としても知られています。ATの装甲は機銃が貫通してしまうほど薄く、満足な生命維持装置すら備わっていません。まさに鉄の棺桶であり、ATとAT乗りはいつしかタイトルテーマのボトムズ(Bottoms:最低野郎)と呼ばれるようになったほどです。

 ATには多くのバリエーションがありますが、ここではギルガメス軍の主力ATであり、その代表とも言えるATM-09-ST スコープドッグを例にして紹介します。

【画像】カッコよすぎ! 名機・スコープドッグのバリエーションを見る(6枚)

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