マグミクス | manga * anime * game

ただの影薄い脇役に見えて超重要人物だったキャラ 「いないと成り立たない」

途中で設定が変わったキャラも?

 「ONE PIECE Log Collection “VIVI”」DVD(エイベックス・ピクチャーズ)
「ONE PIECE Log Collection “VIVI”」DVD(エイベックス・ピクチャーズ)

 ただの敵キャラだと思われていたところから重要人物になったのは、『ONE PIECE』(著:尾田栄一郎)に登場するネフェルタリ・ビビです。ビビといえば、ファンの間でも人気の高い「アラバスタ編」のメインキャラであり、主人公のモンキー・D・ルフィたちと冒険をした大切な仲間のひとりでもあります。

 そんなビビですが、最初は三枚目かつ弱そうな敵として登場しました。当初のビビは「アラバスタ編」のラスボスである、王下七武海サー・クロコダイル率いる犯罪組織・バロックワークスのメンバーとして登場。「ミス・ウェンズデー」のコードネームで呼ばれていました。ひょんなことからルフィら麦わらの一味と交戦し、独特な衣装と攻撃で翻弄(?)するものの簡単に拘束されてしまうという、雑魚キャラとして描かれます。

 ところが、その正体はアラバスタ王国の王女であると明かされ、国内で起きた反乱に関わっていると思われるバロックワークスに潜入調査していたことがわかりました。正体判明後は、一国の王女とは思えないおてんばなキャラクターや、芯が強く心優しい性格で人気となり、すぐさま一味に溶け込んでいきます。そして、アラバスタでの決戦の後には本格的に仲間入りを打診されますが、国に残ることを決意し、涙ながらに出航を見送りました。左腕の「仲間の印」を掲げた彼らの別れを描いた場面は、作中屈指の名シーンのひとつとして知られています。

 ちなみに、ビビがアラバスタの王女であるという設定はもともと予定していたものではなく、髪を下ろしたミス・ウェンズデーを描いた作者の尾田先生が「王女っぽい」と感じたことがきっかけで決まった展開だとか(「ONE PIECE 総集編 THE 21ST LOG」より)。尾田先生がどの辺りで王女にしようと思ったのか、考えながら読み返してみるのも面白そうです。

 最後に、モブキャラだと思っていたのに実は物語の鍵を握っていた、『ヒナまつり』(著:大武政夫)の山本アツシをご紹介します。アツシは街中で路上演奏をしていたロックバンドのリーダーで、父親代わりの新田義史に一時勘当された主人公・ヒナに、路上で稼ぐ方法を教えた親切なゲストキャラでした。

 しかし、そこでヒナの手品(=超能力)を目の当たりにし、ロックとイリュージョンを融合した「ロックージョン」に思い至って、メジャーデビューを果たします。「ロックージョン」でのさらなる成功を目指すアツシは、ヒナが未来からやって来た超能力者だとは知らず、動画で見た気功によって彼女のイリュージョンを再現できるのではないかと考えました。そうして気功を学びに向かった中国で出会ったマオもまた、ヒナと同じく未来から来た超能力者だったのです。

 物語後半になると、ただただ「ロックージョン」を志すアツシの強い想いが、未来でヒナたちが所属する組織・「超人会」のきっかけとなることが明かされます。「超人会」は人工的に超能力者を生み出して利用しては、人道的とはいえない処遇を与えていました。そして、組織の最高傑作であるヒナが生まれたことで、とある惨劇が引き起こされます。つまり、現在の世界でのアツシや周囲の行動を変えない限り、未来でまた同じ惨劇が繰り返されてしまうのでした。

 ギャグマンガであることから、「ロックージョン」もひとつのネタだろうと見過ごしていた人が多かったはず……。未来を、物語を、大きく揺るがすきっかけになるなんて、まさに「まさかの展開」でした。

(椎崎麗)

【画像】影薄いけど、だんだんカッコよく見えてくる重要キャラ(6枚)

画像ギャラリー

1 2

椎崎麗関連記事

もっと見る

編集部おすすめ記事

アニメ最新記事

アニメの記事をもっと見る