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ただの影薄い脇役に見えて超重要人物だったキャラ 「いないと成り立たない」

最初は脇役として登場し、ちょっと影が薄いくらいだったにもかかわらず、のちに物語を揺るがすキーパーソンだと明かされたキャラクターをご紹介します。

あくまで一般人のまま「最強」に?

右側にベルトルトが描かれたアニメ『進撃の巨人 Season3』Blu-ray&DVD5巻(ポニーキャニオン)
右側にベルトルトが描かれたアニメ『進撃の巨人 Season3』Blu-ray&DVD5巻(ポニーキャニオン)

 主人公の近くにいる友人、かませ犬的な弱い敵キャラ、記憶に残るかどうかギリギリなモブなど……目立たなかったり、おとなしかったり、ただのゲストキャラだと思っていた登場人物が、のちに重要なポジションだった(になった)ことが判明すると、読者にとって大きなサプライズとなります。

 例えば、『進撃の巨人』(著:諫山創)に登場するベルトルト・フーバーは、主人公のエレン・イェーガーと同じ第104期訓練兵団出身の兵士で、調査兵団に入団後も活動をともにする仲間のひとりです。同郷のライナー・ブラウンとふたりでいることが多いものの、ライナーが面倒見のいい同期の兄貴分であるため、その影に隠れてしまっているようなキャラクターでした。

 身体能力が高く優秀でありながら寡黙で受身な性格のベルトルトは、一歩引いて周りを見ているタイプなこともあってセリフや目立った活躍も少なく、当初はファンの間でも「名前が覚えづらい」「影が薄い」と揶揄されることがあったのですが……。

 状況は一転、単行本10巻において、壁内人類を脅かすきっかけとなった巨人「超大型巨人」であることが明かされたのです。同時にこの場面ではライナーも、「鎧の巨人」だという事実がカミングアウトされ、読者を動揺させました。やはり同期のひとりであるアニ・レオンハートが、「女型の巨人」だと判明した8巻から、間を空けずに訪れたサプライズです。

「超大型巨人」といえば第1話から登場しており、同作の第1巻の表紙を飾るなど、ファンではない層にも広く知られている存在でしたが、これまで影を潜めていたベルトルトがその正体だとは、誰が予想したでしょうか。ここから怒涛の展開が続いていく『進撃』のなかでも、かなり衝撃的な出来事でした。

 続いて、『ジョジョの奇妙な冒険』第4部の(著:荒木飛呂彦)の川尻早人は、スタンド使いたちの戦いがメインとなる作中において、スタンドについて何も知らない一般人、さらに小学生でありながら、終盤のキーパーソンとなるキャラクターです。自分は本当の愛から生まれた存在なのか、と両親の不仲を疑っており、やや人間不信気味、そして陰気な雰囲気をまとっています。家中に監視カメラを設置して家庭内で起きた出来事を確認するなど、小学生らしからぬ行動を取っていましたが、この行動力や好奇心が物語に大きく作用していきました。

 第4部のラスボスである殺人鬼・吉良吉影が、自分を追うスタンド使いたちの目から逃れるためにとっさに隠れ蓑にしたのが、早人の父親である川尻浩作です。吉良は辻彩のスタンド「シンデレラ」の能力を強引に使い、顔や指紋まで浩作と「交換」して、彼に成り済ましていました(辻彩も浩作も殺されています)。何かがおかしいと勘付いた早人は、いつしか姿は同じでも父の中身は別人になっていると気付きます。やがて吉良と戦う決意をし、何も知らない母親と杜王町を守るため、主人公・東方仗助らを、吉良と引き合わせようと奮闘しました。

 スタンド能力を持っていないにもかかわらず、大人顔負けの知能と精神力、命がけの行動で文字通り「運命を変えた」早人は、『ジョジョ』にたびたび登場する「強すぎる一般人」のなかでも、最強との呼び声が高い、まさに「黄金の精神」の持ち主です。

【画像】影薄いけど、だんだんカッコよく見えてくる重要キャラ(6枚)

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