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子供と一緒に見づらい『まんが日本昔ばなし』の悲劇回 「夫婦仲」が悪くて娘が!?

「リメイク」でより悲しくなったエピソード?

『もの言わぬお菊』のリメイク元『キジも鳴かずば』が収録された「まんが日本昔ばなし BOX第7集」(東宝)
『もの言わぬお菊』のリメイク元『キジも鳴かずば』が収録された「まんが日本昔ばなし BOX第7集」(東宝)

 3つ目は『もの言わぬお菊』です。1992年9月26日に放送されたこちらのエピソードは、1976年5月15日放送のお話『キジも鳴かずば』のリメイクで、少女の名前(お千代→お菊)が変わり、少女の親も片親(父)から両親に変わっています。

 貧しい家に育った「お菊」は流行り病にかかり、幾日も高熱で命も危ぶまれる状態になってしまいました。病で娘の先が長くないことを察した母が、「欲しいものはないか」と聞くと、お菊は自分がこの世で唯一知るおいしい食べ物、「赤いまんま(小豆ご飯)」を食べたいと答えます。それを聞いた父は家を出て、一握りの小豆をもって遅くに帰宅し、小豆ご飯を食べたお菊の体調はみるみると回復しました。

 その後、元気になったお菊が「『小豆まま』食べた」と口ずさみながら遊んでいると、村の役人に「お前、小豆まま食ったのか?」と質問されます。そして、お菊が両親のもとへ走って逃げると、後を追ってきた役人はそのまま父を連れて行ってしまいました。

 実は父から「小豆ままを食べたことを外で言ってはいけない」と口止めされていましたが、お菊は元気になってつい歌でバラしてしまったのです。お菊が食べた小豆は父が地主様の蔵から盗んできたもので、父が小豆を盗んだという噂はたちまち村中に広がってしまいました。しかも、父は本当はひとすくい程度の小豆しか盗んでいなかったのですが、地主は「一俵分を盗んだ」と、大げさにしてみんなに伝えてしまうのです。

 お菊の家は、村中から白い目で見られるようになります。そんなある日、大雨で村にある橋が流されてしまうという出来事が起きました。そして、これ以上橋が流されないよう、地主の占いによる提案で、生きたままの人を柱の下に生き埋めにする、「人柱」を立てることになったのです。盗みを犯したお菊の父は村人の総意で人柱に選ばれ、生き埋めになってしまいました。

 自らが歌ったことをきっかけに父を失ってしまったお菊は、この日を境に一切口を開かないまま成長します。母が口を聞くように頼むも、お菊は喋らず、歳月が流れて彼女は15歳の美しい娘になりました。

 ある日、お菊が山へ薪を拾いにいくと、銃声とともに1羽のキジが目の前に落ちてきました。お菊は銃で撃たれてしまったキジに、「お前も鳴かなかったら、撃たれはしなかったものを。おら、口で歌ったばっかりに、おっ父が人柱にされただよ」とつぶやきます。お菊は、その一言を残し、その後再び口を閉ざしてしまったそうです。

『もの言わぬお菊』の大まかな話は、『キジも鳴かずば』と同じです。ただ、『キジも鳴かずば』は父が死んで娘の身寄りがなくなるのに対し、『もの言わぬお菊』の方はまだ母親が一緒に暮らしているのに娘が口を聞かなくなってしまう、『キジも鳴かずば』では娘が最後にしゃべってから姿を消してしまうのに対し、『もの言わぬお菊』ではその後もお菊は村で黙ったまま暮らし続ける、などの違いがあります。

 どちらも人気のエピソードですが、人によっては「残されたお母さんが不憫」「ずっと村で暮らし続けるという点が、よりリアルで想像するとキツい」など、『もの言わぬお菊』の方が悲しい、という意見もあるようです。

(LUIS FIELD)

【画像】悲しいお話を手掛けたスタッフは誰?(5枚)

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