「死にゲー」でも大人気の『SEKIRO』 その芸術的プレイがeスポーツに示す未来
忍者が主のため孤軍奮闘するアクションアドベンチャーゲーム『SEKIRO』は発売から10日で全世界で200万本を売り上げる快挙を成し遂げました。ファンから”死にゲー”と親しみを持って呼ばれている理由はその難易度からなのですが、その分、針を縫うような”巧みなプレイ”には賞賛の声が集まります。
「難しさ」こそ人気を呼ぶ? 近年まれに見る硬派ゲーム

『アーマードコア』シリーズや、今なお熱烈なファンを持つ『ダークソウル』など、数々のヒット作を生み出したフロム・ソフトウェア社が米国のアクティビジョン社と共同開発したゲーム『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』(『SEKIRO』)は、今年2019年3月の発売から10日で200万本以上の売り上げを達成し、発売から3か月が経とうとする現在も、その人気はとどまるところを知りません。
『SEKIRO』(隻狼)は、PS4、Xbox One、Windows向けアクションアドベンチャーゲーム。主人公は、”主(あるじ)”を救うことを目指す忍者です。高品質のグラフィックに定評のあるフロム・ソフトウェア社が創造する、戦国時代のフィールドが放つ妖しい美しさや、禍々しい敵キャラクターの数々、主人公の一挙手一投足の細やかさなどにも、『SEKIRO』の魅力を見つけることができますが、同作品の何よりの魅力は、ゲーム自体が「とても難しい」ことにあるのです。
初めてのプレイであれば、開始早々のゲームオーバーも避け難く、ファンの間では親しみを込めて「死にゲー」と呼ばれているほど、序盤から難易度が高めに設定されているのです。
近年のゲームでは、プレイヤーが操作に慣れるための「チュートリアルモード」が実装されていることが多いのですが、同作品では開始からいきなり野に放り出され、ゲームオーバーを繰り返しながら腕を磨き、攻略していくことが醍醐味になっています。下手なプレイには声援が、華麗なプレイには賞賛の声を集めやすく、国内外問わず多くのゲーム実況者の間でプレイされている作品でもあるのです。