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『初代ガンダム』ブームを支えたのは女性だった? 富野監督も「感謝」した熱烈なファン活動

今もシリーズが続く『機動戦士ガンダム』は、男性ファンが非常に多い作品であり、アニメを中心にした日本のサブカルチャーの中心的な存在だと言えるでしょう。ところが、放送開始当初は熱心な女性ファンが人気を支えていたといいます。

教会で「ガルマの49日」を執り行った女性ファンたち

『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』4巻(KADOKAWA)
『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』4巻(KADOKAWA)

 1979年に放送されて以来、国民的アニメとなった『機動戦士ガンダム』。本放送時は視聴率低迷とスポンサーの玩具セールスの苦戦によって打ち切りになりましたが、実際は熱いファンが大勢生まれており、けっして「不人気な作品」ではありませんでした。

『ガンダム』の本放送時、その人気を支えたのは中高生を中心としたティーン層でした。なかでも目立っていたのが女性ファンです。

 もっとも早く『ガンダム』を特集したアニメ雑誌は、創刊したばかりの『アニメック』6号でした(79年7月1日発売)。同号の読者投稿欄にはすでに女性ファンによるキャラクターの似顔絵や、女性ファンが結成した『ガンダム』ファンサークルの会員募集告知が掲載されています。

 まず女性ファンが心惹かれたのは、安彦良和氏がデザインを手がけたキャラクターたちです。安彦キャラは、すでに『勇者ライディーン』や『超電磁ロボ コン・バトラーV』などの作品で女性ファンに衝撃を与えていました。アニメ・特撮研究家の氷川竜介氏は「躍動的な描線、美麗なプロポーション、端整でチャーミングな安彦キャラの容姿には、人気タレント並の求心力があるのです」と評しています(『日本アニメの革新』角川新書)。

 78年に創刊されたアニメ雑誌『アニメージュ』では、9月号でアムロが表紙の『ガンダム』特集、11月号で安彦良和特集、12月号でシャアが表紙の『ガンダム』特集を組んでいます。いかに本放送時、安彦キャラの人気が高かったかがわかると思います。

 特に人気を集めたのは、シャアとガルマでした。シャアについては、放送開始直後から似顔絵などの投書がテレビ局(名古屋テレビ)に殺到していました。その人気ぶりに驚いた関岡渉プロデューサーが、消えてしまう予定だったのを覆して「シャアだけは殺しちゃいかん」と富野由悠季監督に要望しています(『富野由悠季全仕事』)。投書の主体が女性ファンだったのは間違いないでしょう。

 ガルマは第10話で戦死しますが、都内の教会に女性ファンが13人集まって「ガルマ・ザビの49日」を執り行ったそうです。命日の6月9日(第10話の放送日)は学校が忙しかったため、49日にしたのだそう。『アニメック』へのファンの反響を多数収録した書籍『機動戦士ガンダム 宇宙世紀vol.3 伝説編』によると、こうした女性ファンは他にもいたそうです。

【画像】人気スゴかった! 女性ファン悶絶必至のキャラビジュアルを見る(5枚)

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