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フザケ過ぎ? かっこいい? 人気漫画のシリアスシーンでのダサい「パンチ技」

マンガのなかには、思わず拍子抜けしてしまうような「必殺技(?)」を繰り出してしまうキャラが存在します。本人はいたって真剣ですが、シリアスな場面でいきなり繰り出されるネタのような技には、笑ってしまうこともあります。

本人はマジメだからこそ、繰り出されたらつい笑ってしまう

烈海王が表紙の『範馬刃牙 新装版』18巻(秋田書店)
烈海王が表紙の『範馬刃牙 新装版』18巻(秋田書店)

 マンガのなかには、思わず笑ってしまうような「ギャグ色が強い技」も登場しました。本人は真面目なのに、読者が笑ってしまい話題になった技は長年語り継がれます。今回は、人間が繰り出す技のなかでも、基本的でシンプルかつ多種多様な「パンチ」のなかで、読者が真似したくなる「ネタ技」を振り返ります。

 大人気マンガ『ONE PIECE』では、麦わらの一味のサイボーグ男・フランキーが「新鮮一番、お野菜パンチ」という、なんとも弱そうなパンチを放ちました。まだ正式に一味に加入する前でしたが、このパンチは「エニエス・ロビー編」にてフランキーがCP9の諜報部員・フクロウと、一進一退の攻防を繰り広げているなかで繰り出されます。

 フランキーとフクロウは意地の張り合いのようにパンチの応酬を続け、給仕室になだれ込みました。そこにいたチョッパーは、フランキーに頼まれて「燃料」となるコーラを投げるつもりが、野菜ジュースを渡してしまいます。コーラを補充し強力なパンチを繰り出す予定だったフランキーでしたが、野菜ジュースによってヒョロヒョロなお野菜パンチを披露しました。

 この場面は「フランキー、普段はかっこいいけど、お野菜パンチのところはかわいい」「髪型もトマトっぽく変わるのどういう仕組みなん?」「野菜だから身体に優しいヘルシーな攻撃だったのかな?」「コーラよりも健康になれるのに」と、今でも話題です。

 アニメ版2期が2023年7月26日よりNetflixで配信開始予定の『範馬刃牙』では、中国拳法の達人である烈海王が「グルグルパンチ」を披露しました。こちらはもうすぐ始まる2期の「外伝ピクル+野人戦争編」でも、注目されている場面です。現代に蘇った、ティラノサウルスを捕食する最強の戦士・ピクルとの一戦で、烈海王は「中国4000年」の技の数々を繰り出しますが、原始の頑強な肉体には通用しません。

 そして、烈は中国拳法の達人の称号「海王」の名を捨てることを決意、本名「烈永周」として泣きながら両腕をグルグルと回し、ピクルに突進します。これ以上、「中国武術」が通じないのを見ることはできない、という烈の誇り高い性格ゆえの苦渋の決断でしたが、泣き叫びながら殴ってくる烈を見てピクルは「困惑」してしまいました。

 この「技(?)」は作中屈指の実力者・烈海王の衝撃の場面として話題になり、『刃牙』シリーズの公式LINEスタンプのひとつになるほど有名な場面となっています。ネットでは「グルグルパンチを見てからしばらく脳内リピートが止まらなかった」「幼稚な技だけど烈が繰り出すと迫力がある」「残像が出るほどのハイスピードなグルグルパンチ、さすが天才」など語り草です。多くの人が模倣し、その様子を動画配信しているファンもいました。

 ちなみに、烈海王の名誉のために言っておくと、ピクルとの戦いはこれで終わりではありません。グルグルパンチの後、意外なきっかけで達人として「覚醒」しかっこよく挽回するので、アニメでぜひ見ていただきたい一戦です。

 1989年から続く長寿ボクシングマンガ『はじめの一歩』の青木勝は、「変則的」なパンチが多いキャラとして有名です。青木はしゃがんでカエルが飛び跳ねるようにジャンプして放つ「カエルパンチ」や、両手を同時に出す「ダブルパンチ」など、相手の虚をつくパンチを多く操ります。青木が放つ必殺パンチはネーミング、見た目ともかっこいいものではないですが、特にカエルパンチの威力は抜群で何度も相手からダウンを奪いました。

 本人は真面目ながらも、青木の試合は「ネタ」として人気になってしまい、特に日本チャンピオンの座を狙った今江克孝との「日本ライト級タイトル戦」は大賑わいとなります。観客や同じジムの鷹村守は「笑い」を期待していましたが、青木は真剣に彼ならではの技を練っていました。試合途中からわざと「よそ見」をし、相手の視線をそらしてからカエルパンチを放つという不可避のコンビネーションで、堅実なボクサー・今江を追い込みます。

 この試合は惜しくも引き分けになってしまいましたが、ファンの間で「青木の試合は他のキャラとは違う感動がある」「彼女のトミ子との絆も、彼女と別れた今江との対比も泣けた」「よそ見もカエルパンチも度胸や練習で培った心技体がないとできないし、すごいボクサー」「ある意味、一歩や鷹村より天才じゃね」と、「名勝負」として人気です。

(LUIS FIELD)

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