意外なキャスティングで成功? マンガ原作映画の傑作『シティーハンター』ほか5選
フランスで実写映画化された『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』は、原作者・北条司氏も絶賛するなど、予想を上回る完成度で注目を集めています。原作ファンからはしばし酷評される人気コミックの実写化映画ですが、意外なキャスティングで楽しませてくれたおススメの作品を紹介します。
原作からは逸脱、でも憎めない実写映画
北条司氏の人気コミックを実写化したフランス映画『シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション』が、日本でも2019年11月29日(金)より劇場公開されます。
コメディ映画『世界の果てまでヒャッハー!』(2015年)の監督・脚本・出演を兼ねたフィリップ・ラショーは、小学生のころにフランスでテレビ放映されたアニメ版『シティーハンター』を観て以来の大ファン。原作愛たっぷりにラショーが書き上げた脚本を北条氏が気に入り、実写化が実現したものです。
腕利きの探偵であるリョウ(フィリップ・ラショー)は大の女好き。そんなリョウが秘密裡に開発された特殊な香水によって、まさかの事態に陥ってしまいます。ギャグ要素満載、でも相棒・カオリ(エロディ・フォンタン)との胸アツなエピソードも盛り込まれたフランス実写版は、とても完成度の高いアクションコメディとなっています。
そうなると原作ファンの脳裏に浮かぶのは、もうひとつの実写版。そう、ジャッキー・チェンが主演した香港版『シティーハンター』(1993年)です。ファンの間ではおそらくビミョーな扱いとなっているジャッキー版『シティーハンター』ですが、まだ30代だったジャッキーの軽快なアクションは見応え充分です。
当時18歳だった後藤久美子と『チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』(1987年)で人気を博した台湾の美人女優ジョイ・ウォンがダブルヒロインとして、体を張ったアクションを披露し、なかなかの活躍ぶりを見せてくれます。クライマックスではジャッキーが人気格闘ゲーム「ストリート・ファイターII」の人気キャラ・春麗のコスプレ姿で闘うなど、ジャッキーの過剰なサービス精神が発揮された、憎めない(?)作品でした。
ジャッキー版『シティーハンター』のほか、意外なキャスティングだが、独特の味わいのあるマンガ原作の映画5本を紹介したいと思います。