『ガンダム』マ・クベはなぜ「ギャン」に乗った? 不当に低評価かもしれないその腕前
『機動戦士ガンダム』の敵キャラの中でも狡猾な策略家のイメージが強いマ・クベ。しかし、ガンダムとの決着を付けるべく自らMSに乗り込みました。それにはどんな思惑があったのでしょうか。
戦略家マ・クベがなぜMSに乗ったのか?

『機動戦士ガンダム』に登場するキャラクター「マ・クベ」といえば、ジオン公国軍の冷酷な策略家といった印象を持つ人が多いと思います。しかし、そういった印象では片づけられない行動もありました。
マ・クベは、地球にあるオデッサの鉱山基地から宇宙のジオン公国に資源を送るという、重要な任務に就いていた指揮官です。「一年戦争」において地球連邦軍は、一大反攻作戦の初手として「オデッサ作戦」という、この鉱山基地の攻略から始めたことからもわかるように、ジオン公国にとって地球上の最重要拠点でした。
少々ナルシスト気味の言動と、壺をはじめとする骨董品に愛着があり過ぎることがファンからはネタとされますが、この最重要拠点を任されたことからも、マ・クベはジオンの舵取りをしていたザビ家からの信頼も厚く、優秀な軍人と評価されていたことがわかります。なおTVアニメ版における階級は大佐でした。
このマ・クベの行動で最大の疑問となるのが、「どうしてMS(モビルスーツ)『ギャン』単独で、アムロ搭乗の『ガンダム』に勝負を挑むという短絡的な行動におよんだのか?」という点でしょう。それまでのマ・クベの取った戦略から考えれば、そのような無謀な策に走る理由が見えません。
そうなると、過程はどうあれ「『ガンダム』を単独で倒すという結果」が必要、かつ確実に倒せる(無謀ではない)と考えていたのかもしれません。「結果が必要」な理由はおそらく、「キシリア・ザビ」配下となって自分と肩を並べるようになった「シャア・アズナブル」の存在でしょう。
つまり、このシャアが何度も交戦しながらも倒せなかった「ガンダム」を、シャアと同じ条件、すなわちMSに自ら搭乗し倒すことで、自分がより優秀であると示すことが目的だったのではないでしょうか。さらに言えば、上述した「オデッサ作戦」での敗退で、軍における自身の立場が危ういと考えていた(もしくは実際に危うかった)ために、巻き返しを図ろうとしたのかもしれません。
しかし、ここで更なる疑問がわきました。それは「マ・クベは自分のパイロットとしての腕に疑問を持たなかったのか?」という点です。その答えはもちろん、「マ・クベは自分がパイロットとしても優秀だと考えていた」となるでしょう。
ここで、そんなわけないと思う人は少なくないかもしれません。しかし、マ・クベのそれまでの行動を見ると、少なくても並のパイロットと同レベル以上の腕前と考えられる材料が見られました。



