両マジンガーと戦った敵幹部「ゴーゴン大公」はなぜ作品をまたぎレギュラー化したの?
新たな脅威「妖機械獣」からの「最終強化」

妖機械獣とは、ゴーゴン配下の機械獣のことです。Dr.ヘルの機械獣以上の性能を持っているといわれていますが、明確な違いは定義されていません。後に登場する戦闘獣との関係も不明です。
特徴として、ギリシア神話などからモチーフと名前を得、続いての機械獣ではアルファベットだった部分がギリシア文字になっていました。その後の数字にはローマ数字を使っているものもあり、アラビア数字との違いは不明ですが特別感があります。
奇しくも敵がギリシア神話モチーフという点で、同時期に放送開始した特撮作品『仮面ライダーX』との共通点がありました。そのため筆者と同世代の人のなかには、これら番組がきっかけでギリシア神話に興味を持つこともあったかもしれません。
前述したように、これまでの機械獣以上の戦闘力を持った妖機械獣は、作品中でかなりの戦果をあげました。「ホバーパイルダー」を破壊してマジンガーZを出撃不能にした「グシオスβIII」、主人公サイドのメカ「アフロダイA」を破壊した「ハルピアπ7」などです。
この妖機械獣に対抗するためにも、マジンガーZは最後のパワーアップを敢行しました。新たなコクピットとなる「ジェットパイルダー」、耳の突起部分から照射する「冷凍ビーム」、強力なトドメ技となる「大車輪ロケットパンチ」、ジェットスクランダーに初めて搭載された武器「サザンクロスナイフ」です。
そういう意味ではゴーゴン大公と妖機械獣の登場が、本作のラスト2クールを大きく盛り上げた要因だったといえるでしょう。そして次回作となる『グレートマジンガー』への大きな足掛かりとなりました。
そして最後に特筆するべきは、ゴーゴン大公が続編でも変わらぬ活躍を長期間、見せたことです。この「作品をまたいでレギュラーとして登場する敵キャラクター」はそれほど多くなく、数えるほどしかいません。
よく並び評されるのは、『電子戦隊デンジマン』と『太陽戦隊サンバルカン』に登場の「ヘドリアン女王」、『機動戦士Zガンダム』と『機動戦士ガンダムZZ』に登場の「ハマーン・カーン」、『Yes!プリキュア5』と『Yes!プリキュア5GoGo!』に登場の「ブンビー」などでしょうか。
さらに、同時期に似たような役回りの敵キャラクターとして、『イナズマン』と『イナズマンF』に登場した「ウデスパー」もいます。登場期間は短いのですがインパクトのあった敵役でした。
『マジンガーZ』の終盤を盛り上げ、その熱気を続編『グレートマジンガー』へとつなげたゴーゴン大公は、もっと評価されてもいい敵役ではないでしょうか。少なくとも、「マジンガー」シリーズを構築した立役者といってもいいかもしれません。
(加々美利治)







