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『Zガンダム』なぜブライトはスペースシャトルの船長という閑職についていたのか?

家族構成も関係アリ…?

『Z』ではシャア(クワトロ)とも共闘した。「ノア家のアルバム」より (C)創通・サンライズ
『Z』ではシャア(クワトロ)とも共闘した。「ノア家のアルバム」より (C)創通・サンライズ

 KADOKAWAの雑誌「月刊ガンダムエース」にて連載中のマンガ『機動戦士Zガンダム Define』(著:北爪宏幸/原案:矢立肇、富野由悠季)では、ブライトがティターンズへの抜擢を断り、その方針に異を唱えたことで、階級も降格され、左遷されているという流れが描かれました。

 この作品は独自設定も見られるため、公式かどうかはわからないものの、『Z』におけるティターンズのブライトに対する扱いを考えるに、そのようなことがあっても不思議はないでしょう。「エゥーゴ」に入ってから、ブライトの階級は中佐から大佐になっていますので、降格された分が元に戻されたのかもしれません。

 さておき、ブライトが「幽閉」されず閑職についている理由は、妻の「ミライ」が「ヤシマ財閥」の令嬢であることが関係していると思われます。ヤシマ財閥は角川コミックス・エース『データガンダム キャラクター列伝 〔宇宙世紀編 I〕』(著:岡崎昭行/画:美樹本晴彦/編:ガンダムエース/2010年)によると、ミライの祖父が運営する「ヤシマ重工」も傘下企業としています。ここはマゼラン級戦艦や「陸戦型ガンダム」の実弾兵装などを手がけていますから、軍に影響力があるのでしょう。

 その娘婿であるブライトを「幽閉」などしたら、ヤシマ財閥を敵に回すことになります。かといって、ブライトがニュータイプを糾合して反乱を起こすことも避けたいため、ほぼ非武装(『Z』第10話から武装化されますが)の「テンプテーション」船長としているのでしょう。ちなみに、巨大財閥「ヤシマ産業」はサイド7のコロニー建設を受注し、同サイドへの宇宙貨客船も運行しているので、ヤシマ家のコネで起用されている可能性もあります。

 なおティターンズは、『機動戦士Zガンダム Define』によれば、核爆弾を仕掛けた「ジャブロー」基地から脱出した地球連邦軍将兵を、口封じのために殺害する組織です。地球連邦政府議員でもあるブレックスを暗殺するような組織でもあります。

 ブライトの左遷先が戦闘艦艇ではなく、非武装のシャトルであるのは「事故死に見せかけて、いつでも消せる」ようにするためでしょう。

 なお、反地球連邦組織であるエゥーゴや「カラバ」には、「ハヤト」や「カイ」といった旧ホワイトベースクルーが参加していました。もしブライトがエゥーゴに入らなければ、危険分子と見られて、事故死という形で消されていたかもしれません(実際、エゥーゴに入ったことで、妻子が人質に取られそうになる描写もされています)。

(安藤昌季)

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