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初代プレステの超カルト&プレミアゲーム『LSD』とは 後の人気作品にも影響与えた?

当時は低評価、でも、あの名作ゲームも『LSD』に関係している?

『LSD』には京都を思わせるようなフィールドもある。仏像や茶運び人形など和風の要素が多いが、やはりどこか不気味 画像はPlayStation Storeより
『LSD』には京都を思わせるようなフィールドもある。仏像や茶運び人形など和風の要素が多いが、やはりどこか不気味 画像はPlayStation Storeより

『LSD』が面白いかどうかはさておき、この作品は後世に大きな影響を与えました。「不気味な世界を歩き回る」という発想は、確実に人の心を掴んだのです。

 今でこそ「ウォーキングシミュレーター」というジャンルが生まれているわけで、もし『LSD』が違う時代に生まれたらより評価されたかもしれません。結果として、今ではプレミアがついた希少なゲームになっていますし、PlayStation Storeのゲームアーカイブスで復活したときは話題になりました(残念ながら、現在は購入不可)。

 フリーゲームとして人気の高い『ゆめにっき』も、『LSD』に影響を受けていると言われています。『ゆめにっき』は少女が夢の中の世界を歩き回るゲームで、似ているのは確かです。

『ゆめにっき』は2Dグラフィックで描かれていますし、主観視点ではありません(見下ろし型です)。しかし、たしかに気味の悪い世界を歩く部分は共通していますし、いろいろなものを調べるとレアイベントが発生するところも近いところがあります。間違いなくフォロワーといえるでしょう。

 海外では「LSDJAM」と呼ばれる『LSD』ライクなゲーム開発を行うイベントも実施。こちらはさまざまな開発者がそれぞれドリーム・エミュレータを作るというもので、2023年開催時には208もの作品が集まりました。

 あるいは、ファンが勝手に『LSD』をリメイクしている動きすらあります。リメイク計画は2011年から進行を続けており、その熱量には驚きを隠せません。

『ゆめにっき』から影響を受けたと思われる『OMORI』というRPGもありますし、大人気のインディーゲーム『Undertale』も制作者がその影響を明かしています。フリーゲームまで見ていけば、その数はかなりのもの。『LSD』の孫くらいの存在が無数にあると言っても過言ではないでしょう。

『LSD』は出た直後こそそこまで高く評価されませんでしたが、インターネットが発達した後により多くの人に影響を与え、その突飛なアイデアを生かした子孫たちが生まれました。もはや、歴史に名を刻んだゲームになったと言えるかもしれません。

(すすだま)

【画像】えっ、不気味過ぎ! これが「カルトゲーム『LSD』のプレイ場面」です(4枚)

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