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『ドラクエ4コマ』中井一輝先生インタビュー 柴田亜美先生が認めた奇才

少年誌に載せていいのか!? 中井一輝先生のオリジナル作品

「月刊少年ガンガン」に掲載された『一撃必殺!!一発屋劇場』(中井一輝先生提供)
「月刊少年ガンガン」に掲載された『一撃必殺!!一発屋劇場』(中井一輝先生提供)

ーー中井一輝先生は「月刊少年ガンガン」で『一撃必殺!!一発屋劇場』、「月刊少年ギャグ王」で『ピエール刑事’94』を連載されていました。それぞれの作品が始まった経緯は?

『一撃必殺!一発屋劇場』が始まったのは、一時下火になっていた「笑いだけを追求した純粋なギャグマンガ」が再び注目され始めた時期で、編集部からもそういう作品が「ガンガン」に欲しいと聞かされていました。

『ドラクエ4コマ』をはじめとするゲーム4コマが、二次創作的な完成度が求められるジャンルとして成熟し始めているなか、どちらかというと完成度より笑いを取りに行くスタイルの私を抜擢してくださったのだと思います。

 連載を始める時、当時の編集長から「ページ数をあげられないから10年続けないと単行本は出せない」と同時に「でも君の人生に必ず役に立つ仕事にしてみせるから好きにやれ!」とも言われました。タイトルの「一発屋」は、そういう経緯があってつけられています。

 増ページなし、単行本なしが前提かよ(笑)と思いつつ、当時の編集長の熱意にすごく感動しましたし、実際に殆どなんでもありで自由に描かせてもらえました。

ーー確かに、「少年誌に載せていいの?」と思ってしまうくらい自由ですね。

 そうですよ、しかも比較的低年齢層向けの雑誌です。

 でも、編集長の言葉通り、私の人生に影響を与える大きな仕事のひとつにもなり、関係者の方々には本当に感謝しています。

『ピエール刑事’94』は、腕利きの編集者の方が、「中井を使って面白いマンガを作りたい」ということで始まったと聞いています。こちらもかなり自由にやらせてもらい、「ガンガン」で連載されていた『ハーメルンのバイオリン弾き』の渡辺道明先生、『ZMAN』の西川秀明先生をパロディで登場させたこともあります。

 私の力が及ばず短期終了してしまいましたが、この時に理論的な発想法やお笑いなどの他ジャンルを研究して生かす方法などをたくさん教えてもらえたことが、その後の仕事にも生きています。

ーー社会人になってからの活動、現在の仕事は?

『ピエール刑事’94』の連載が終わった後はゲーム業界を軸に、色々な企画の仕事をしていました。職種としてはディレクターとかマネージャーなどの裏方です。管理職が多かったのですが、さまざまなメーカーで大きなものから小さなものまで色んなプロジェクトに関わらせていただき、私の経歴を知った若いスタッフに頼まれて、マンガを描いたこともありました(笑)。最初は真面目に描いていたものの、最終的に悪ノリをしてしまいましたが……。

 運や仲間にも恵まれて、そこそこの実績を残すことができたので、2019年にゲームの仕事には一区切りつけ、今はライフサイエンス(生命科学研究)業界のIT推進事業に携わっています。実は、自分でもまだ職掌がよくわかっておらず、会社ではとりあえず「ITアーキテクト」で通しています(笑)。

* * *

『ドラクエ4コマ』と「月刊少年ガンガン」「月刊少年ギャグ王」に掲載された、個性の強い作品が生まれた経緯を話してくれた中井一輝先生。

 インタビュー後編では、『ドラクエ4コマ』が今も愛される理由や、連載当時「月刊少年ガンガン」作家のそうそうたるメンバーと行った「編集部には秘密の遊び」について語ってもらいます。

(マグミクス編集部)

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【マンガ】少年誌に載せていいの? 中井一輝先生の『一発屋劇場』(9枚)

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