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「ハードル高すぎ?」「映画なら」 名作だけどアニメ化されないマンガの謎

アニメ人気の高まりもあって、人気のあるマンガがアニメ化されることは一般的です。しかしなかには、人気がある名作マンガなのに、なかなかアニメ化されない作品も存在します。

マンガのクオリティが高すぎるからアニメ化できない?

民族衣装が美しい『乙嫁語り』第1巻 (KADOKAWA)
民族衣装が美しい『乙嫁語り』第1巻 (KADOKAWA)

 人気のあるマンガがアニメ化されるのは一般的な流れですが、評価も高く人気もある名作にもかかわらず、なぜかなかなかアニメ化されない作品も存在します。それには、どのような理由があるのでしょうか。

●『乙嫁語り』

 19世紀の中央アジアを舞台にした物語と、森薫先生による緻密な描写が魅力のマンガ『乙嫁語り』は、国内外に多くのファンを持つ人気作品です。2008年から連載されており、単行本も14巻まで出版されていますが、まだアニメ化はされていません。

 アニメ化されていない理由はいくつか考えられますが、「原作を再現するハードルがかなり高いこと」が、もっとも可能性が高いのではないでしょうか。『乙嫁語り』の衣装や風景の緻密な描写は飛び抜けており、特に民族衣装の鮮やかで細かい刺繍を再現して動かすのは、かなりのコストがかかります。また、19世紀の中央アジアの「お嫁さん」がテーマなので、人間関係や物語展開は大人向けに作られています。そのため、若年層も多い一般的なアニメ視聴者層の反応は予想できません。

 制作コストが高くなりそうなのに、それが確実に受け入れられるか分からない点が、『乙嫁語り』がまだアニメ化されていない理由ではないでしょうか。もちろん、作品のクオリティに疑いようはなく、3DCGを利用して作画コストを減らす手法も増えているため、今後アニメ化される可能性は十分にあります。

●『ファイアパンチ』

 マンガ『ファイアパンチ』は、大ヒットした『チェンソーマン』や『ルックバック』で、大きな注目を集めている藤本タツキ先生の初連載作品です。文明崩壊後の世界を舞台に、消えない炎に焼かれながら生き続ける青年「アグニ」を主人公とした物語で、すでに完結しており、SNSではアニメ化の噂も多い作品ですが、アニメ化の発表はありません。

 アニメ化された『チェンソーマン』と同じかそれ以上に過激な内容で、四肢が切断されたり、人が焼け死んだりする場面も多々あります。また、物語の根幹はアグニによる復讐物語ですが、少し分かりにくい部分もあるため、マンガをそのままアニメ化しても、視聴者にしっかり受け入れられるのかは不透明です。

 まだアニメ化されていない『チェンソーマン』第1部の物語や、その後の第2部のアニメ化もありそうですし、『ファイアパンチ』の映像化はそれ以降になるかもしれません。いずれにせよ、注目度の高い作品のため、どこかのタイミングでアニメ化される可能性はありそうです。

●『リアル』

 マンガ『リアル』は、『SLAM DUNK』や『バガボンド』で有名な、井上雄彦先生による車椅子バスケットボールを題材にした作品です。リアルに描いた障がいやトラウマと向き合う若者たちの成長と葛藤が評価されている作品ですが、現時点ではアニメ化の発表はない状態です。

 その理由としては、作者である井上先生がアニメ化そのものにあまり積極的ではないことも挙げられるかもしれません。井上先生の作品のアニメ化では、本人が監督を務めた映画『THE FIRST SLAM DUNK』の大ヒットが記憶に新しいですが、「先生からOKが出るまで5年かかった」という話は有名です。

 ただし、『THE FIRST SLAM DUNK』が大成功したことで、『リアル』に関しても同じ手法で「映画化」の可能性はあるのではないでしょうか。もちろん、『THE FIRST SLAM DUNK』のように、脚本、監督を作者本人が務める場合、制作にかなりの時間が必要なのは想像に難くなく、朗報があるとしてもまだまだ先の話になりそうです。

(SU_BU)

【画像】え…っ? 「キービジュがもうヤバい」「ほんとに放送されてた?」 これが「まさかアニメ化されると思わなかった」作品たちです(7枚)

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