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約30年前の少女が震え上がった「トラウマ」作品3選 お皿の上にバラバラの人間が?

少女マンガ雑誌といえば、時折大人でも怖くなってしまうようなホラー作品が収録されていることもあります。特に「なかよし」に関しては、別冊付録として収録された傑作ホラーの数々によって、全国の少女たちを震え上がらせてきました。

あれ、お母さんは? ラスト1コマの描写が怖すぎ!

画像は1993年に刊行された「なかよし」の怪奇オムニバス「魔物語」著:松本洋子(講談社)
画像は1993年に刊行された「なかよし」の怪奇オムニバス「魔物語」著:松本洋子(講談社)

 月刊マンガ雑誌「なかよし」といえば、「りぼん」と「ちゃお」に並ぶ3大小中学生向け少女マンガ雑誌のひとつとして知られています。基本的には恋愛やファンタジーを取り扱うことが多い同誌は、夏頃になるとホラー作品を特集した増刊号が発売されたり、別冊付録がついてきたりすることがありました。

 なかでも1990年代に刊行された「なかよし」の別冊付録「魔物語」と「恐怖の館」は、全国の少女たちを震え上がらせ、いまなおネット上で「なかよしのホラー小冊子が本気出しすぎててトラウマになった記憶がある」「なかなか容赦のない描写が多かった」などと語り草になっています。

「魔物語」に掲載されていた作品のひとつ、松本洋子先生の『にんじん大好き』はその最たる例といえるでしょう。にんじん嫌いの男の子「たかし」を巡る摩訶不思議な現象が描かれており、ラスト1コマに描かれた結末はあまりにも衝撃的でした。

 ある夕食時、たかしは苦手なにんじんを残してしまい、母親から怒られてしまいました。そこで好き嫌いをなくしたいと思い立ち、神様へ「にんじんが好きになるようにしてください」とお願いします。

 すると翌日、たかしの眼前に広がったのは、にんじん尽くしの食卓でした。まさかの出来事に呆然とするたかしですが、勇気を振り絞ってにんじんを口へ運んでみると、なぜかハンバーグの味がしたのです。

 実をいうと彼の目にはにんじんに見えるだけで、実際は別の料理でした。たかしは当てっこゲームの要領で次々と食べ進めます。ついには本物を口にし、母親から「えらいわ」と褒めてもらうのでした。ただ、その後もたかしの異変は収まりません。なんと料理だけでなく、散歩している犬までもにんじんに見えるようになり、このあたりから不穏な雰囲気が立ち込めます。

 そしてある朝、目を覚ますと目の前に大きなにんじんが立っており、たかしはそのにんじんにかぷっとかぶりつきます。「おいしいっっ」「こんなおいしいものがあったんだ!」とその味に思わず感動するたかしでしたが、もうこの頃には人間すらもにんじんに見え始めていました。1階には新聞を読むにんじんの姿があり、恐らくその正体はたかしの父親でしょう。では母親は? ラストの1コマには衝撃的な絵面が待ち構えており、一度読んだが最後、しばらくにんじんが怖くなってしまうかもしれません。

【画像】超貴重! こちらは少女マンガに付属したホラー作品が再録された本です(3枚)

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