『ガンダム』なぜジオンは巨大なモビルアーマーに頼った? アムロ相手に善戦も、戦局は変えられず
「機動戦士ガンダム」シリーズのジオン勢力は、厳しい戦況のなかでモビルスーツよりも強力な兵器であるモビルアーマーに希望を託し、その多くは散っていきました。資源も資金も不足しているジオン軍はなぜ、巨大なモビルアーマーを作り続けたのでしょうか?
アムロを最も苦戦させたのはモビルアーマー?

「機動戦士ガンダム」シリーズのジオン勢力は、厳しい戦況のなかでモビルスーツよりも強力な兵器であるモビルアーマー(以下、MA)に希望を託し、その多くは散っていきました。資源も資金も不足しているジオン軍はなぜ、巨大なMAを作り続けたのでしょうか?
初代『機動戦士ガンダム』で最もアムロ・レイを追い詰めたパイロットと機体は? と問われれば、「シャアと赤いザク」「ランバ・ラルのグフ」「投石でコア・ファイターを落としたククルス・ドアンのザク」「意外と善戦したマ・クベとギャン」など、さまざまな回答が出てくるかと思います。
ただ、シチュエーションだけ見てみれば、第31話「ザンジバル追撃!」に登場したトクワンとMAビグロがアムロを最も追い詰めたのではないでしょうか。
アムロとガンダムは、ザンジバルから出撃したビグロに苦戦を強いられます。交錯した際にビグロに引っかかってしまったアムロは、加速度のショックで気絶してしまったのです。当初トクワンはガンダムを引っかけたことに気づきませんでしたが、もし機体の下が見えていたら、アムロは撃墜されていたかもしれません。
幸いアムロは意識を取り戻し、ギリギリのところでメガ粒子砲をかわしてビグロを撃破しましたが『ガンダム」作中でも非常にスリリングな戦闘となりました。劇場版ではカットされているため、他の強敵と比較すると少し知名度が低いのが残念な名シーンです。
その後に登場したザクレロも接近戦でアムロに一撃を加え、ビグ・ザムはティアンム艦隊を壊滅に追い込んでいます。ブラウ・ブロとエルメスには強力なニュータイプであるシャリア・ブルとララァ・スンが乗り込み、印象的な戦いぶりを見せました。