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若い世代は知らない…「ゲームボーイカラー」にあった「謎の四角形」の意味とは

任天堂「ゲームボーイカラー」は、それ自体が今では懐かしのゲームハードですが、本体上部についていた「謎の四角形」には、さらに懐かしさがこみ上げる機能が備わっていました。

「ある世代」なら、見ただけで何のことか分かる?

ゲームボーイカラー上部についている「謎の四角形」(マグミクス編集部撮影)
ゲームボーイカラー上部についている「謎の四角形」(マグミクス編集部撮影)

 1998年10月に任天堂発売されたゲームボーイカラーは、1989年発売の初代「ゲームボーイ」用ソフトと互換性を維持しつつ、ディスプレイのカラー表示に対応した携帯ゲーム機です。

 初代「ゲームボーイ」よりスリムで軽量、6色のボディカラーを選べて、価格は発売当時で8900円(後に6800円に値下げ)と手に入れやすく、単3乾電池2本で約20時間稼働しました。ユーザーにとってうれしい要素が満載のゲームボーイカラーは、国内外で大ヒットしました。多くの子供たちが『ポケットモンスター 金・銀』『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』などを夢中で遊んだことでしょう。

 ところで、あらためてゲームボーイカラー本体を見てみると、電源とボリュームのスイッチやACアダプタ端子やイヤホン端子、通信ケーブル用の端子がありますが、それらのほかに、本体上部にツヤツヤした黒色の四角い部品が埋め込まれているのに気が付きます。

 この黒色の「謎の四角形」は何のためにあるのでしょうか。「ある世代」なら、ゲームボーイカラーを使ったことがなくても、ピンとくるかもしれません。

 この四角形は、「赤外線通信」に使用する通信ポートだったのです。「赤外線通信」対応のゲームで遊ぶ際に、この赤外線通信ポートで他のゲームボーイカラーと無線通信を行い、さまざまな機能を使うことができました。

ゲームボーイカラーで多くの子供たちが夢中になったソフトのひとつ、『ポケットモンスター 金』(任天堂)。「謎の四角形」を活用する遊び方もあったという
ゲームボーイカラーで多くの子供たちが夢中になったソフトのひとつ、『ポケットモンスター 金』(任天堂)。「謎の四角形」を活用する遊び方もあったという

 例えば、『ポケットモンスター 金・銀』では、他のプレイヤーと「ふしぎなおくりもの」を贈り合うことができました。『ボンバーマンMAX 光の勇者』と『ボンバーマンMAX 闇の戦士』では、TVなどのリモコンの赤外線を当てるとミニゲームが遊べる、相互のエリアを交換して全てのステージクリアを目指すなど、さまざまな活用法が盛り込まれました。

 ただ、赤外線通信は転送できるデータ量が小さかったようで、『ポケモン 金・銀』でも、ポケモン交換や対戦などは結局、通信ケーブルで相手のゲームボーイカラーと接続する必要がありました。

 赤外線通信というと、スマートフォンが世の中に登場する以前は、いわゆる「ガラケー」同士を近づけて連絡先を交換する……といった使い方がありましたね。ゲームボーイカラー自体、見かけた人から「おお懐かしい」と声をかけられがちですが、「赤外線通信」は輪をかけて思い出話に発展しやすいトピックといえるでしょう。

 さて、この赤外線通信ポート、2001年に発売された後継機「ゲームボーイアドバンス」では引き継がれず、消えてゆきました。ちなみに、ポケモンなどで大いに活用された通信ケーブルは、旧ソフトで遊ぶ際には変換コネクタを介して使用できたものの、ゲームボーイアドバンス専用ソフトで遊ぶ場合はアドバンス専用の通信ケーブルが必要になりました。

(マグミクス編集部)

【画像】それにしても流行ってたな… これが懐かし「ゲームボーイカラー」のクリアパープル色です(5枚)

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