『ナウシカ』あわや火事、モブに大物声優が? いま知ると衝撃的なアフレコ時の裏話
世界中で人気を博している『風の谷のナウシカ』は、アフレコ時にちょっとした事件が起こっていたようです。また、いまでは考えられない大御所声優が名もなきモブキャラを演じていました。当時のアフレコ裏話を振り返ります。
アフレコ時に起こった「事件」とは?

スタジオジブリの前身「トップクラフト」が制作した『風の谷のナウシカ』は、40年以上前に誕生したにもかかわらず、今もなお世界中で愛され続ける作品です。映画公開とほぼ同時期に発売された「アニメージュ」1984年4月号を改めて読み返すと、アフレコ時の意外な事実に驚かされました。
1984年2月頃に収録されたアフレコは、20人以上の声優が集まり、スタジオ内はイスが足りないと騒がれるほどの混雑状態だったようです。
そのなかにはナウシカ役の島本須美さんや、ユパ役の納谷悟朗さんはもちろん、名前のないモブの少年役には『ちびまる子ちゃん』でさくらももこ(まる子)役を務めたTARAKOさん、「トルメキア兵」役には『SLAM DUNK』仙道彰役を務めた大塚芳忠さんの姿もありました。
いまでは「大御所」といわれる声優が『風の谷のナウシカ』では名もなきモブキャラを務めた事実に驚きます。
またアフレコ時は人数が多かったこともあり、にぎやかながら、スムーズに収録は進んでいったようです。そのなかで、島本須美さんと納谷悟朗さんが苦戦したシーンがありました。
『風の谷のナウシカ』の世界に存在する「腐海」は猛毒の「瘴気」を空気中に放出します。そのため、腐海に入るときは空気を浄化してくれる「瘴気(しょうき)マスク」を付けなければなりません。
そのマスクを着けているシーンでは紙で作った特製マスクを着用してアフレコしました。しかし、話し始めるとマスクがずれてしまったり、音がこもりすぎたりして監督たちの納得の出来にはたどり着けません。ナウシカとユパが瘴気マスクを付けたシーンの裏には、穴をあけたり、ガーゼを当てたりと、スタッフ陣の苦労があったのです。
ほかにもアフレコ中に「あわや火事」というハプニングがありました。当時、スタジオには室内を撮影するための照明としてスポットライトが焚かれており、ライトの付け方は電気ではなく火でつくタイプでした。しかし撮影終了後、消そうとしても火が消えず、天井に設置されている警報器が鳴り出してしまったのです。
結果的に火事の心配はなく、警報器の感度の良さに「これなら、万一のことがあっても大丈夫」と和やかムードで当日の撮影が終了しました。
なお、『風の谷のナウシカ』の全出演者は以下の通りです。こうしてみると、いまも第一線で活躍する声優陣の豪華さに驚きます。
「ナウシカ」役の島本須美さん、「ユパ」役の納谷悟朗さん、「ミト」役の永井一郎さん、「ゴル」役の宮内幸平さん、「ギックリ」役の八奈見乗児さん、「ニガ」役の矢田稔さん、「ジル」役の辻村真人さん、「大ババ」役の京田尚子さん、「クシャナ」役の榊原良子さん、「クロトワ」役の家弓家正さん、「アスベル」役の松田洋治さん、「ラステル」役の冨永みーなさん、「ペジテ市長」役の寺田誠さん、「コマンド」役の水鳥鉄夫(現在は「水鳥鐵夫」)さん、「ラステルの母」役の坪井章子さん、「チコの実の少女」役の菅谷政子さん、貴家堂子さん、吉田理保子さん(テト役も兼任)、「ペジテ市民」役の中村武己さん、島田敏さん、「少年」役の坂本千夏さん、TARAKOさん、鮎原久子さん、「トルメキア兵」役の野村信次さん、大塚芳忠さん、「ペジテの少女」役の太田貴子さん。
(マグミクス編集部)


