FCソフト『信長の野望・全国版』に始まり…信長、アニメやゲームで現世でも現役!?
6月21日は、織田信長が本能寺で家臣の明智光秀に討たれた日です。天下統一の道半ばにしてたおれた信長ですが、ファミコンソフト『信長の野望・全国版』をはじめとして、ゲーム・アニメ・マンガなどさまざまな媒体で今も強烈なキャラクターとして活躍しています。
『信長の野望・全国版』で初めて知った信長

6月21日は、織田信長が天下統一の道半ばにして、本能寺で家臣の明智光秀に討たれた日です。数々の革新的な戦略や戦術、政策により尾張の小大名が天下一の大名へと成長を遂げ、最後は儚く散るドラマ性は多くの創作者を惹きつけました。ファミコンソフトの『信長の野望・全国版』で信長を知り、その後何人の信長を見てきたのか全く覚えていないというライターの早川清一朗さんが語ります。
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2019年に出版された姫川榴弾氏の著書『信長名鑑』(太田出版)にはマンガやゲーム、アニメ、ライトノベル、パチンコなどに登場した織田信長が585作品703名も収められています。これにドラマや映画を加えれば、果たしてどれだけの数の織田信長が形作られてきたのか、見当もつきません。
織田信長は、現代日本にあふれる多くのキャラクターのなかでも最も知名度が高く、数多のアレンジがなされているにも関わらず、基本的なキャラクター性は共有されているという稀有な存在です。創作物に親しんでいる人であれば、信長が登場する作品をいくつ見たのか数えていないという方も多いのではないでしょうか。
あまりに膨大な数の信長作品が存在するため、人によって最初に触れた信長は異なると思いますが、筆者にとって最初の信長となったのが、ファミコンで発売された『信長の野望・全国版』です。家庭用ゲーム機に初めて参入した光栄(現:KOEI)が、気合を入れて送り出したタイトルだけあって、カセットは当時としては大容量の2メガビット+64キロRAMロムを採用し、他のカセットをはるかに上回る大きさに驚かされた記憶が鮮明に残っています。
もちろんゲーム性も素晴らしく、ちょうそかべであんさつを繰り返し、四国を統一してから地固めをして全国統一に乗り出すという定番ルートで何度も何度も繰り返し遊んでいました。試しに信長でもプレイしたことはあるのですが、周囲に有力な大名が多く、序盤はちょっと難しかったので結局はちょうそかべで遊ぶスタイルに戻って行ってしまったことを覚えています。