『聖闘士星矢』は今もアツい! 「冥闘士」主役に「海将軍」復活?ファン必見の新展開
よもやの「海闘士」が主役のスピンオフ作品も?

本伝にもっとも近い派生作品といえるのが、『チャンピオンRED』にて2022年から連載されている『聖闘士星矢 海皇再起 RERISE OF POSEIDON』(漫画:須田綱鑑先生)でしょうか。他の派生作品と比べ、作画や構図がもっとも車田先生に近いかもしれません。
この作品では本伝の「ポセイドン編」の敵役である「海皇ポセイドン」とその配下の「海闘士(マリーナ)」の活躍を描いています。時系列は「ハーデス編」終了直後、アテナと青銅聖闘士たちが次元の狭間を漂い、エリシオンでの戦いから戻れない状態の地上で始まりました。
この聖闘士不在の地上で、義憤と神罰を司る女神「ネメシス」が人類抹殺を企てます。その理由が双子神「タナトス」と「ヒュプノス」、そしてハーデスという神々が人間に倒されたことが発端でした。
ところが、これに待ったをかけたのが当のハーデスです。ハーデスは封印されていたポセイドンに地上を守るよう依頼すると、その配下で死んでしまった「海将軍(ジェネラル)」たちをよみがえらせました。実のところ、ハーデスもポセイドンも人間の支配が目的であり、滅亡は望んでいなかったというわけです。
こうしてポセイドンの意を受けた7人の海将軍と、ネメシス配下の「英魂士(スピリット)」との戦いが始まりました。ちなみに須田先生は車田先生のファンであるらしく、『聖闘士星矢』だけにとどまらず、他の車田作品のリスペクトを思わせる内容が時おりみられます。
本伝の続編と思われる構成ながら、まったく違う世界観を描いているのが『聖闘士真理矢』(漫画:霜月星良先生)でしょうか。少女漫画雑誌「月刊プリンセス」で2025年から連載が開始されました。
アテナ軍とハーデス軍との聖戦は休戦状態にあり、88の聖衣(クロス)と108の冥衣(サープリス)はカードとして封印されます。しかし何者かによってカードは世界中に四散しました。このカードを回収するのが主人公「橘真理矢」の役目です。
このカードを使って戦うという部分や、「インストール」「ログイン」などのゲーム用語が使われている点が特徴的でしょうか。ちなみに真理矢にカード回収を依頼したのが、教皇となった「貴鬼(キキ)」です。貴鬼は青年になっていることから、本伝から相応の年月が経過しているのでしょう。
他にもWebサイト「チャンピオンクロス」では2024年から連載されている『聖闘士星矢 EPISODE.G レクイエム』(漫画:岡田芽武先生)があります。『聖闘士星矢』の派生作品としては最初となる『聖闘士星矢EPISODE.G』からの流れということになるでしょうか。
このチャンピオンクロスでは、今回ご紹介した『聖闘士星矢』の派生作品が配信されているので、一気に読んでみるのには便利かもしれません。
本伝が完結してもなお、続編や派生作品が絶えない『聖闘士星矢』は、ここまで来ると単なる作品というよりも、ひとつの「ジャンル」といえるのかもしれません。海外での人気も高いことから、今後もどんな形で派生作品が制作されるかわからないでしょう。ファンとしては楽しみにしたいところです。
(加々美利治)






