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「原作改変」で記憶を塗り替えろ!? クリスマス定番アニメの「別エンド」とは?

アニメでは「原作に忠実な映像化」が主流の昨今ながら、原作改変を望む声がやまない話題作も見られます。クリスマスの定番アニメ作品にも、かつて異なるメディアで「別エンド」が展開されたことがありました。

クリスマスの悲劇を「塗り替える」原作改変

TVアニメ『【推しの子】』第3期メインビジュアル (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会
TVアニメ『【推しの子】』第3期メインビジュアル (C)赤坂アカ×横槍メンゴ/集英社・【推しの子】製作委員会

「原作に忠実な」アニメ化が主流の昨今、むしろ大幅な原作改変を望む声が聞かれる『閃光のハサウェイ』と『【推しの子】』は、稀有なタイトルといえるのかもしれません。

 2026年1月に全3部作の第2部『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』の公開を控える映画「閃光のハサウェイ」シリーズ、その2021年に公開された第1部は、1989年に刊行された富野由悠季氏による同題の原作小説に忠実な映像化だったといえるでしょう。ゆえに、物語の「結末」を知るファンからは、「なんとか原作改変してもらえないものか」といった声が聞かれてきました。

 同様の声は、2026年1月よりTVアニメ第3期の放送を控える『【推しの子】』にも聞かれます。2024年11月に完結を迎えた同題の原作マンガ(原作:赤坂アカ/作画:横槍メンゴ)は、その結末が大きな話題を呼びました。話題にはなりましたが、ネガティブな反応のほうが大きかったように見受けられ、そして「アニメでは改変を」と期待する声が少なからずあがっています。

 アニメ第1期および第2期については原作に忠実な映像化といえ、そして、まさに「原作改変」をテーマとしたエピソードもありました。それだけに、今後のアニメでの展開が注目を集めているといえるでしょう。

 とはいえそのようにファンが望むようなカタチでの「原作改変」など、果たしてありうるのでしょうか。これについては「なくはないかも?」といえそうです。

 先例としては、OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の「ノベライズ版」が挙げられるでしょう。この場合、OVAが「原作」になります。

※以降、OVAおよび小説版『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』のネタバレが含まれます。

 OVA『機動戦士ガンダム0080』はご存じのように、その切なすぎる結末が涙を誘う作品です。物語の舞台がクリスマスシーズンということもあり、SNS上などでは毎年12月になると話題にのぼる作品でもあります。

 そして、詳細は省きますが、主要人物のひとり「バーニィ」こと「バーナード・ワイズマン」について、OVA本編中では死亡したことが確実といえる描写が観られました。

 そのOVA発売から数か月後、同題のノベライズ版(著:結城恭介)が角川スニーカー文庫にて発売されます。その内容は、おおむね原作に忠実なものですが、上記したバーニィの死は改変され、奇跡的に一命を取り留める展開となりました。この改変について著者の結城氏は、あとがきで「蛇足」と認めつつあえてこうしたと述べています。

 とはいえ、その「蛇足」に救われたという声も聞かれます。一方で、OVAの完成された余韻が損なわれるという感想も見られ、そのあたりは好みが割れるようです。

『閃光のハサウェイ』にしろ『【推しの子】』にしろ、どれほど原作改変の声があったとしても、結末が変更されたならそれはそれで、賛否が割れることは必至でしょう。ただ、異なる結末を観てみたい、というのも、ファンの素直な心理といえるかもしれません。

 話題の2作品、今後の展開が注目されます。

(マグミクス編集部)

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