2021年アニメ化の『スプリガン』 当時の若者を魅了した「3つの要素」とは?
『スプリガン』1989年から1996年にかけて、「週刊少年サンデー」及び「週刊少年サンデー増刊」で連載された、SFアクションマンガです。超古代文明の遺産「オーパーツ」をあらゆる権力から守り、封印する組織「アーカム」のトップエージェントであるスプリガンのひとり、御神苗優の活躍と成長を描く物語は、当時の若者を熱中させました。
主人公は高校生で、組織のトップエージェント
1989年から1996年にかけて連載された大人気マンガ『スプリガン』の新作アニメが、2021年にNetflixから全世界独占配信されることが明らかになりました。監督らメインスタッフの顔ぶれとともに、主人公・御神苗優(おみなえゆう)を描いたティザービジュアルとPVも発表されています。
『スプリガン』のTVアニメ化が2020年になるとは予想もしませんでした。近年はTVアニメが多数放送されており、原作が足りないという声が絶えません。過去に人気があった作品が次々とアニメ化され、リメイク作品も次々と発表されるなかで、なぜ『スプリガン』はこんなに時間がかかってしまったのかはわかりませんが、この日を待ち望んでいた往年のファンは大勢存在しています。
今回キャラクターデザインを務める半田修平氏は、『スプリガン』がアニメ化されるという噂を聞きつけ、どこのスタジオで制作するのかわからないので総当たりで問い合わせて売り込んだことを明かしているほどです。間違いなく、愛と情熱のこもった素晴らしいデザインをしてくれるでしょう。いちファンとしてこれほど心強い話はありません。
さて、『スプリガン』(原作:たかしげ宙、作画:皆川亮二)は1989年から1996年にかけて「週刊少年サンデー」及び「週刊少年サンデー増刊」連載された、SFアクションマンガです。単行本は全11巻、文庫版は全8巻が発売されており、1998年には劇場アニメが公開されています。
主人公の御神苗優(以下、優)は高校生でありながら、超古代文明の遺産「オーパーツ」をあらゆる権力から守り、封印する組織「アーカム」のトップエージェントであるスプリガンとして活躍している人物です。古代遺跡の産物である精神感応金属「オリハルコン」を使用した「A・M(Armored・Muscle)スーツ」を身にまとい、オーパーツを狙う巨大軍産複合体「トライデント」との激闘を繰り広げます。
普段は明るく振る舞っている優ですが、アーカムの発掘隊に参加していた両親を米軍によって殺害され、自分はかろうじて生き残ったという過去を持っています。一旦は救出されたものの後に米軍に拉致され、極秘プロジェクト「COSMOS」で洗脳及び特殊な戦闘訓練を受けて、人の心を失ってしまうのです。さらにはアーカムへの攻撃に投入され殺戮を行うという凄惨な出来事を経て記憶を取り戻し暴走、「COSMOS」の兵士を単独でせん滅し、紆余曲折を経てスプリガンとなったのです。