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昭和平成特撮ドラマの「カリスマ悪役」4選。常識にとらわれない“美学”で視聴者を魅了

「悪役」で出演後も、長く愛された俳優たち

白いスーツに黒いマント姿がトレードマークだった死神博士。画像は「仮面ライダー E-CRAPHICS CARD 06死神博士&イカデビル」(バンダイ) (C)石森プロ・東映
白いスーツに黒いマント姿がトレードマークだった死神博士。画像は「仮面ライダー E-CRAPHICS CARD 06死神博士&イカデビル」(バンダイ) (C)石森プロ・東映

●『仮面ライダー』死神博士

 悪役俳優を語る上で外せないのが、『仮面ライダー』(毎日放送)に登場した悪の幹部・死神博士を演じた天本英世さんです。黒いマントをはおった痩身の天本さんは、マッドサイエンティスト役に恐ろしいほどハマっていました。東京大学法学部中退という天本さんの経歴も、悪の幹部らしい知性ぶりを感じさせました。

 スペインをこよなく愛する天本さんは、生涯独身を貫いたことでも知られています。実は天本さんは、東大に進学する前、旧制七高(現在の鹿児島大学)在学中に下宿先の美しい未亡人と恋に陥ったそうです。天本さんは、未亡人と未亡人の3人の女の子たちと一緒に暮らすつもりで東京に一軒家を用意していたのですが、その未亡人とは結ばれることはありませんでした。晩年の天本さんは、悲恋を胸に秘め、一軒家があるにもかかわらずに昼間は公園やファミレス、夜は知人が経営するクリーニング店で過ごすという流浪の生活を送ったそうです。

 徴兵経験者である天本さんは、毒舌家としての一面も持っていました。「物と金に欲ボケしたいまの日本に言い残したいことなんて、何もないね。一度滅びてみればいいんだ、この国も。そうすりゃ、少しはまともになるだろう」(『不良老人伝』)など、社会に対して苦言を呈しました。日本を恐怖に陥れる死神博士役は、天本さんの心情の一部をリアルに反映していたのかもしれません。

 大好きなスペインで客死すること願っていた天本さんは、2003年に故郷・北九州市の病院で亡くなりました。天本さんの遺灰は、スペイン・アンダルシア地方を流れる川に撒かれたそうです。

●『忍風戦隊ハリケンジャー』フラビージョ

 最後に紹介するのは、2002年~2003年に放映された『忍風戦隊ハリケンジャー』(テレビ朝日系)でフラビージョを演じた山本梓さんです。ニコニコ顔でハリケンジャーたちを苦しめる、小悪魔キャラで大人気を博しました。第30話「アイドルと友情」では、ハリケンブルーこと七海(長澤奈央)とアイドルユニット「ビジョッ娘7」を結成するなど、悪役の枠を越えてキュートな魅力を振りまきました。

 特撮ファン以外にも彼女の魅力は知られるようになり、「あずあず」の愛称でグラビア界でも大変な売れっ子になりました。男はどうも、悪女タイプに弱いようです。

 山本さんは2014年に結婚し、その後は海外生活を送っているとのこと。山本さんがフラビージョを演じたのは、ハリケンジャーたちの10年後を描いたオリジナルビデオ作品『忍風戦隊ハリケンジャー 10YEARS AFTER』(2013年)が最後です。20年後、30年後のフラビージョがどうなっているのかも気になるところです。

(長野辰次)

【画像】作品をこえて記憶される人気者も? 悪役の存在が光る、特撮の映像作品たち(6枚)

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