『カイジ』ほか藤原竜也出演の映画4作品。人気マンガの実写化はお任せ?
2021年2月12日の「金曜ロードSHOW!」で、人気シリーズの完結編『カイジ ファイナルゲーム』が全国放映されます。ギャンブルと缶ビールをこよなく愛するカイジ役でおなじみ、俳優・藤原竜也さんの代表作を紹介。さらに藤原さんが人気マンガの実写映画化にたびたび起用されている理由を探ります。
地上波初オンエア『カイジ ファイナルゲーム』

さぁ、クズ人間たちの逆襲が始まります! シリーズ発行部数2100万部を超える人気コミックをベースにした実写映画『カイジ ファイナルゲーム』が、2021年2月12日(金)の「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)でオンエアされます。同作は2020年1月に劇場公開された作品で、今回が地上波テレビ初放映となります。
ギャンブル好きな主人公・カイジを演じるのは、おなじみ藤原竜也さん。スマッシュヒットを記録した『カイジ 人生逆転ゲーム』(2009年)、『カイジ2 人生奪回ゲーム』(2011年)に続く、3度目の登板です。
缶ビールを手に「あ~、キンキンに冷えてやがる。悪魔的だぁ」と叫ぶ台詞や、カイジと同じように底辺生活を送る若者たちを「クズ!クズ! クズの人生ただ繰り返して死んでいくだけだ」とディスるなど、思わず真似したくなるパワーワードが次々と飛び出します。
コミック原作の実写化映画で、さまざまなアクの強いキャラクターを演じてきた藤原竜也さんの魅力を探ります。
ビジュアルではカイジにまったく似ていないが……
はっきり言って、藤原竜也さんは福本伸行氏が描く原作コミック『賭博黙示録カイジ』(講談社)の主人公・伊藤開司にはまったく似ていません。藤原さんは丸顔ですが、原作のカイジの顔は細長く、アゴが突き出ています。とても鋭角的な印象があります。でも、実写版のカイジといえば、藤原さんの当たり役となっいます。缶ビールを飲みながら「悪魔的だぁ」と叫ぶとき、藤原さんはカイジと一心同体化しています。
藤原さんは結婚して家庭を持っていますし、俳優仲間からは慕われています。お酒はかなり好きなようですが、決してクズ人間ではありません。でも、カイジとはある部分がそっくりです。
埼玉県秩父市出身の藤原さんがデビューしたのは15歳のとき。池袋を歩いていたところをホリプロの社員から声をかけられ、オーディションに参加します。このオーディションで、演出家の蜷川幸雄氏に見出され、演技経験がまったくなかったにもかかわらず、舞台『身毒丸』のロンドン公演でいきなり主演デビューを果たすことになります。
鬼演出家として知られる蜷川氏の指導は厳しく、「ヘタクソ」「若さがない」「不勉強」とダメ出しの嵐だったそうです。それでも藤原さんは天性の才能を努力で開花させ、『身毒丸』の後も、シェイクスピア劇『ハムレット』や井上ひさし作『ムサシ』など難易度の高い舞台の数々を成功させてきました。ギリギリに追い詰められた状況でこそ真価を発揮する、という点では、藤原さんとカイジはぴたりと一致するのです。
9年ぶりに主演した『カイジ ファイナルゲーム』では、福本氏が考案したオリジナルゲーム「バベルの塔」や「ドリームジャンプ」で、カイジは生きるか死ぬかの大勝負に挑みます。舞台でたびたび共演してきた吉田鋼太郎さん扮する敵役・黒崎との熱いバトルも、大きな見どころとなっています。