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カミーユの精神崩壊の原因だった? 「Zガンダム」の画期的な性能が招いた悲劇

諸刃の剣だった「バイオセンサー」

シロッコとジ・Oが描かれる、「機動戦士Zガンダム 13」DVD(バンダイビジュアル)
シロッコとジ・Oが描かれる、「機動戦士Zガンダム 13」DVD(バンダイビジュアル)

 Zガンダムの最大の特徴といえば変形することですが、それと同じくらい印象に残るのが、最終回間際で見せた不思議な力です。相手のビームをはじき、サーベルのビームを鞭のように伸ばして使う。それはZガンダムに組み込まれたサイコミュの一種「バイオセンサー」のなせる力です。

 バイオセンサーは簡易サイコミュともいえる装置で、当時の連邦軍やアナハイムの技術ではジオンのMAなどに搭載されたフルサイコミュを小型化できなかったので、操作性などにだけ対応したものでした。開発したアナハイムは、ニュータイプの可能性のあるパイロットのMSに極秘で搭載していたようです。

 しかし、卓越したカミーユのニュータイプ能力が、このバイオセンサー本来の持つスペック以上の機能を発揮します。それがバリアだったり、ビームの変化だったりしたわけです。ただし、このバイオセンサーはいいことばかりではありません。リミッターのようなものがなかったらしく、パイロットの精神を著しく消耗させます。このことが、TV版でカミーユが精神崩壊したきっかけでした。

 さらに運の悪いことに、このバイオセンサーは敵であるシロッコのMSジ・Oにも搭載されていたのです。もちろんジ・Oはシロッコが設計したMSですから、バイオセンサーの安全性は保障されていたことでしょう。カミーユにとってよかったことは、このバイオセンサーを通してジ・Oのコントロールをジャックできたこと。逆に最悪だったのがバイオセンサーを通じてシロッコの悪意をダイレクトに受けたことだと考えられます。バイオセンサーを通じての強制的な共振でした。

 つまり、TV版最終回の結末の黒幕は、アナハイム技術陣だったということでしょうか。

 ちなみに、バイオセンサーは後継機であるZZガンダムにも搭載されていました。プルツーのサイコ・ガンダムMk-Ⅱやハマーン・カーンのキュベレイとの戦いでバイオセンサーが発動したように見受けられます。しかし、パイロットのジュドー・アーシタの精神力の強さがあったからか、逆にカミーユほど能力を引き出してないからか、バイオセンサーの影響を強く受けていません。

 この後、バイオセンサーは安全性の高い「サイコフレーム」に取って代わられますが、ガンダムF91に搭載されていたことが劇中で語られていました。おそらく「ラプラス事変」(『機動戦士ガンダムUC』での出来事)で、サイコフレームの技術を表向きは封印したからでしょう。

 一説によると、シャアとの戦いでアムロが使いたかったと言われるほどのスペックを持っていたZガンダム。その性能は、何年も先に通用するほどのものだったのです。

(加々美利治)

【画像】精神に及ぶ戦いを繰り広げた、『Zガンダム』の高性能MSたち(7枚)

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