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『スパロボ』の醍醐味? 独自の設定や悲劇回避が招いた、予想外の「三角関係」とは

悲劇的な結末を回避した結果…?

スーパーファミコンで発売され大ヒットとなった『第3次スーパーロボット大戦』。画像は同作のPlayStation版(バンプレスト)
スーパーファミコンで発売され大ヒットとなった『第3次スーパーロボット大戦』。画像は同作のPlayStation版(バンプレスト)

 筆者がスパロボでもっとも魅力に感じているのが、「本来あった悲劇」の回避です。たとえば、悲惨な最期を遂げるキャラを、いくつかのフラグを立てることで救出できる。そして、その努力に応じて本来は味方にならないキャラが仲間になってくれるわけです。ファンにとって夢にまで見た展開かもしれません。

 さらにスパロボは基本的にハッピーエンドで終わるゲームですので、時には作品自体が全滅エンドのような展開も回避できます。もちろん、本来通りのエンディングを迎えてゲームオーバーという展開も用意されていました。

 このような悲劇回避の展開は、本来いないはずの他作品のキャラの影響という、スパロボだから起こりえる理由があります。もっとも顕著な例が『新世紀エヴァンゲリオン』の碇シンジでしょう。本来なら孤独な環境下にあったシンジが周りの影響で前向きになるという展開は、スパロボでは定番のようになっています。

 もっとも、スパロボの世界ゆえに変わってしまう事象もありました。前述した悲劇回避で予想もしない「三角関係」が生まれることです。

『機動戦士Zガンダム』のカミーユの横にファとフォウ、時にはロザミアというラブコメにも似た恋愛模様や、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のシンにルナマリアとステラという展開がありました。アムロにも『機動戦士Zガンダム』のベルトーチカと『機動戦士ガンダム逆襲のシャア』のチェーンという、本来なら別の時間で付き合っていた彼女と二股になるという、定番の展開があります。

 恋愛模様に限らず、妙なつながりで意気投合する別作品キャラなど、異世界交流のような要素にスパロボの魅力を感じる人も多いことでしょう。その際、開発スタッフが入れ込んでくる難解なネタが分かるか分からないかで楽しみの度合いも違ってくると思います。

 新作『スーパーロボット大戦30』の情報が公開された時、アムロがゲッターチームに巴投げを教えてもらったというネタがありました。少しでも詳しい人ならニヤリとなるセリフです。みなさんはおわかりになりますか?

 こういった小ネタがスパロボの魅力であり、それが可能となるのもいくつもの作品が合流するからでしょう。今から新作の発売が楽しみでなりません。

(加々美利治)

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