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『東京卍リベンジャーズ』人気の理由 3つの視点から探る

「週刊少年マガジン」で連載中のマンガ『東京卍リベンジャーズ』(著:和久井健)。2021年4月よりTVアニメが放送開始。7月9日には実写映画が公開され、8月2日時点で観客動員数200万人、興行収入27億円を超えるヒット作となりました。『東リベ』と呼ばれる同作の、人気の理由を探ります。

ヤンキーもの×タイムリープもの

TVアニメ『東京リベンジャーズ』キービジュアル (C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会
TVアニメ『東京リベンジャーズ』キービジュアル (C)和久井健・講談社/アニメ「東京リベンジャーズ」製作委員会

 2021年4月からTVアニメが放送中。また、7月に公開された実写映画も絶好調の『東京卍リベンジャーズ』。その人気の理由は、どこにあるのでしょうか。3つの視点から考えてみました。

●タイムリープ作品は人気が高い!

『東京卍リベンジャーズ』は、主人公の「タケミチ」こと花垣武道が12年前の中学時代に戻り、過去を変えるタイムリープもの。

 タイムリープを題材とした作品としては、『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』や『魔法少女まどか☆マギカ』といった人気作があげられます。

 こういった作品の共通点としては、タイプリープする本人が自分のためだけでなく、大切な人のために頑張ること。『東京卍リベンジャーズ』も、まさにその通りの作品です。

 また、タイプリープ系のサスペンスとして、『僕だけがいない街』や『テセウスの船』が挙げられるでしょう。どちらも、過去に起きた殺人事件を主人公がタイプリープして解決しようとする作品です。こうした作品では、時系列の複雑さもあって謎が深まります。

『東京卍リベンジャーズ』も、タケミチが過去にさかのぼり、謎を解くミステリー要素があります。タケミチの目的は元彼女「ヒナ」こと橘日向(たちばな・ひなた)を助けることですが、そのために「東京卍會(とうきょうまんじかい)」やそのメンバーの謎にかかわっていきます。

 複雑に入りくんだ人間関係と、元凶ともいえる相手との戦いは見ごたえ満点。次々に明かされていく主要キャラたちの過去や、変化する状況から目を離せなくなります。

●ヤンキーマンガの老舗「マガジン」と作者の経験が奇跡を起こす

『東京卍リベンジャーズ』が連載されている「週刊少年マガジン」は『GTO』や『疾風伝説 特攻の拓』といったヤンキーマンガの人気作を掲載していた伝統があります。

『東京卍リベンジャーズ』も同じくヤンキーマンガとカテゴライズされます。ヤンキーマンガでおなじみの抗争やチームメンバー同士の関係性が描かれています。やはり多くのヤンキーマンガを掲載してきただけに、ノウハウがあるのでしょう。

 また、『東京卍リベンジャーズ』の作者・和久井健先生は、「週刊ヤングマガジン」でアウトローマンガ『新宿スワン』を連載していました。さらに、和久井先生は歌舞伎町で働いていた元スカウトマン。経験を活かして描かれた『新宿スワン』は実写映画化もされています。 

『東京卍リベンジャーズ』も、そうしたアウトローな世界観が存分に味わえます。もともと「週刊少年マガジン」が持っていたノウハウと、作者の経験が組み合わされて素晴らしい作品に仕上がったのではないでしょうか。

●マイキー、ドラケン…キャラクターが魅力的!

 どんな作品でも、登場するキャラクターが面白くなければ読者は離れてしまうでしょう。しかし、『東京卍リベンジャーズ』は引きつけられるキャラクターばかりです。

 主人公のタケミチはさえないフリーターですが、くじけないガッツを見せます。ヒロインのヒナもけなげかつ母性的で、「こんな彼女が欲しい……」と思わせます。

 キーパーソンの「マイキー」こと佐野万次郎(さの・まんじろう)は、中性的な美少年なのに最強! すこし天然な面も女性に人気です。

 また「ドラケン」こと龍宮寺堅(りゅうぐうじ・けん)は、気配り上手で頼りがいがある兄貴分として描かれています。男性から人気が高いキャラクターではないでしょうか。

 公式キャラクターブックでは、「恋人にしたいキャラクター」や「結婚したいキャラクター」などが紹介されています。

『東京卍リベンジャーズ』のキャラクターは、それぞれ一貫した「自分」を持っています。友情であったり、家族愛であったり、忠誠心であったりしますが、ぶれることはありません。そういった芯の強さがあるからこそ、不安定なこの時代に彼らが人気なのかもしれません。

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 ヤンキー、タイプリープ、そして魅力的なキャラクター。『東京卍リベンジャーズ』には多くのヒット要素が詰まっています。しかし、人気要素をたくさん詰め込めばいいわけがありません。要素が多すぎても破綻してしまいます。

 多くの要素をきちんと料理してのけた『東京卍リベンジャーズ』は、たくさんの素材を集めてそれぞれのよさを活かしたまま、おいしく味つけしたサラダボウルのような作品なのかもしれません。

(マグミクス編集部)

【画像】『東リベ』人気キャラのかわいいイラスト(5枚)

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