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『鬼滅の刃』絶対に泣く、原作の1コマ 何度読んでも涙でにじむ

『鬼滅の刃』は各所に伏線が張られており、読み返すたびに新たな発見や感動があります。何度読み返しても泣けるシーンだけでなく、読み返してこそ泣けるシーンもあるのが魅力です。何度読んでも泣ける、原作マンガの1コマを物語前半の各巻よりひとつご紹介します。

マンガで泣くなんて…とは言わせない

著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第1巻 (集英社)
著:吾峠呼世晴『鬼滅の刃』第1巻 (集英社)

 毎週日曜日夜のTVアニメ『鬼滅の刃 無限列車編』の放送が始まり、原作マンガを読み返しては、あらためて感動しているという方も多いのではないでしょうか?

『鬼滅の刃』は各所に伏線が張られており、読み返すたびに新たな発見や感動があります。そして、何度読み返しても毎回、同じように泣いてしまうシーンがある一方で、物語の先を知っているからこそ、読み返して泣けるシーンもあるのです。「『鬼滅の刃』は深い!」と言われるゆえんでしょう。

 この記事では物語の前半部分から、何度読んでも泣ける、原作マンガの1コマを各巻よりひとつずつご紹介します。

●第1巻:鱗滝さんとの約束

 家族を鬼に殺され、妹の禰豆子を鬼にされた炭治郎は、水柱・冨岡義勇に紹介された元水柱・鱗滝左近次(うろこだき・さこんじ)のもとで修業を積みます。トラップだらけの山下りの訓練などを経て、最終選別に行くために課されたのは、巨大な岩を斬るという無理難題でした。

 半年が経っても岩を斬れない炭治郎の前に現れたのは、錆兎(さびと)と真菰(まこも)。不思議なふたりの訓練のおかげで、炭治郎は、ついに岩を斬ったのです。

 しかし、師匠である鱗滝は、炭治郎を最終選別に行かせたくはありませんでした。もう、最終選別で子供が死ぬのを見たくなくて、無理難題を課したのです。

 第1巻の泣ける1コマは、炭治郎が斬った巨大な岩の前で「“最終選別” 必ず生きて戻れ 儂も妹も此処で待っている」と、鱗滝さんが炭治郎を抱きしめるシーンです。炭治郎のボロボロになった羽織、鱗滝さんの袖をキュッと握る腕など、細かい描写も涙腺を刺激してきます。

●第2巻:手を握る炭治郎

 最終試練の場「藤襲山」で炭治郎は、鱗滝に捕らえられたことを恨み、彼の弟子を狙って殺し、喰らってきた手鬼と遭遇します。苦戦するもなんとか倒したところ、手鬼は崩れながら、人間だった時代の兄のことを思い出します。

 そんな手鬼から、「悲しい匂い」を感じた炭治郎が、手鬼の手を両手で握るシーンが、第2巻の泣ける1コマです。鬼に対してすら優しい炭治郎に泣けます。

●第3巻:最期に認められた

 指令を受けて向かった鼓屋敷で遭遇した響凱(きょうがい)はプライドの高い鬼でした。鬼になってからも小説を書き続けていた彼は、作品を酷評し、原稿を踏みつけた知人を惨殺したこともあります。響凱は、かつては鬼の始祖、鬼舞辻無惨直属の「十二鬼月」にも入っていました。しかし、次第に人間を喰らえなくなったせいで地位をはく奪され、プライドはズタズタ。十二鬼月への返り咲きを狙って鬼にとって栄養価の高い「稀血(まれち)」を持つ少年を喰らおうとしますが、他の鬼たちに邪魔され、さらに彼の血鬼術を少年に逆利用されて逃げられてしまい……と、やることなすことうまくいきません。

 そんな響凱との戦いで、空間を変化させ、そのうえ斬撃も繰り出す複雑な血鬼術に苦しんだ炭治郎。原稿を避けた時の体の動きにヒントを得て、ついに響凱を倒します。頸を斬る前に炭治郎は叫びました。「君の血鬼術は凄かった!!」と。その言葉と自分の書いた原稿を踏みつけにはしなかったことで、「……認められた……」と、響凱は崩れながら涙をします。その目には、×で消された「陸」の文字……。鬼になってなお、傷つくことの多かった哀れな響凱が認められ、心が救われたシーンは、第3巻の泣ける1コマです。

●第4巻:善逸の悲しみ

 第4巻からは那田蜘蛛山の戦いが始まります。炭治郎、伊之助、善逸は、疑似家族をなす、蜘蛛の能力を使う鬼たちとの戦いで苦戦を強いられ、命の危機にも直面するのです。

 怖がりでネガティブ、落ち着きがなくて女好きな善逸ですが、なぜか憎めない、人気キャラでもあります。そんな彼は、「雷の呼吸」の六つの型のうち、「壱ノ型 霹靂一閃」しか使えません。それでも、そのひとつの技を極めろという師匠・桑島慈悟郎(くわじま・じごろう)の言葉を守って、「壱ノ型 霹靂一閃」で鬼の疑似家族の兄役の鬼を倒した善逸の夢が語られた1コマが、第4巻の泣ける1コマです。

 善逸の夢とは、「幸せな夢なんだ 俺は強くて 誰よりも強くて 弱い人や困っている人を助けてあげられる いつでも」というもの。「幸せな夢」というところが、切なすぎます。

●第5巻:累の「ごめんなさい」

 鬼の疑似家族を作っていた下弦の伍・累は、水柱・冨岡義勇によって倒され、今わの際に人間だった頃を思い出します。

 生まれつき体が弱く、歩くのでさえやっとだった彼に「強い体」を与えてくれたのは、無惨でした。人間を殺し、喰らうようになった彼の罪を共に背負って死のうと心中を図った両親を彼は殺してしまったのです。父と母が恋しくて作った疑似家族でしたが、満たされることはなく、虚しいばかり……。死を目前に、打ちひしがれる累に寄り添ったのは、父と母でした。累は鬼の姿から、本来の姿に戻ると、「全部僕が悪かったよう ごめんなさい」と、父と母に抱きつきます。ほかに第5巻には、亡き母の願いが届き、禰豆子が「血鬼術・爆血」で炭治郎を助けるシーンや累との戦いで「ヒノカミ神楽 円舞」を放つシーンもあり、アニメでは挿入歌の「竈門炭治郎のうた」も涙腺崩壊と話題になりました。

●第6巻:9人の柱

 第6巻での泣ける1コマは、読み返して泣ける1コマです。

 那田蜘蛛山の戦いの後、炭治郎と禰??豆子の処遇を巡って開かれた柱合裁判に顔をそろえたのは9人の柱たちでした。裁判では、風柱・不死川実弥が禰豆子を箱ごと刺し、炭治郎が実弥に頭突きをくらわすといった騒動が起きますが、お館様・産屋敷耀哉の登場で場の空気は一変。

 9人の柱が「ザッ」と、一列に整列するその光景は、ここでしか見られません。この次に開かれる柱合会議では、柱は7人になっているので、この1コマは非常に尊い、後から読み返して泣ける1コマなのです。

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