理不尽にムズかった「ファミコンのクソゲー3選」 それでも僕らが熱中したワケ
ファミコン時代、ゲームが一大ブームになるとたくさんのソフトが発売されました。しかしそのなかには、大きな問題点を抱えたゲーム、いわゆる「クソゲー」も少なくありませんでした。そんなクソゲーをつかんで、それでも大事に遊んだ子供時代の思い出を語ります。
子どもの頃、「クソゲー」はゴロゴロしていた

みなさん最近、いわゆる「クソゲー」で遊んでいますか? そのゲームが面白いかどうかも含めてすぐに内容を調べられる現代では、クソゲーをつかんでしまうことは少ないかもしれません。
しかし、ファミコン世代の子供の頃は違いました。ゲームに重大な欠陥要素があったとしても、インターネットもSNSもないので、クソゲーだと知られないままどんどん売られていました。
誕生日やクリスマスにしかゲームを買ってもらえない……という貴重なチャンスにクソゲーをつかんでしまったり、そもそも情報が少なすぎてクソゲーだと気がつかずに、理不尽な内容につき合いながら遊んだり……といったことがままありました。
また、確かに大きな問題点を抱えてはいるものの、内容全てがダメというわけでもなく、子どもの頃は楽しめていたゲームもあります。今回は、そんな厳しくも楽しかったクソゲー達との日々を振り返ります。
■めちゃくちゃ鬼太郎を殺しに来る『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』
小学生の頃、誕生日に買ってもらった『ゲゲゲの鬼太郎 妖怪大魔境』。鬼太郎を操作して妖怪が巣くうさまざまな「魔境」を戦い抜き、最後に妖怪城にいるボスを倒すとステージクリア……というアクションゲームです。リモコン下駄や髪の毛バリが使えたり、ボス戦ではぬりかべやこなきじじいが助けてくれたりと、キャラゲーとしてはとても楽しく、アクションゲームとしても悪くはない出来でした。人によっては「良作」に入れる人もいるのではないでしょうか。
ただし、難易度が高すぎることが難点でした。まず、敵や攻撃にあたると1発でアウト。かつ、鬼太郎の操作はやや慣性が効いて癖がありました。一反もめんに乗る空中戦などはその傾向が強く、急に止まれずにやられてしまうことがよくありました。
各魔境はクリア条件を満たすと「窓」が出現し、そこに飛び込めばクリア……なのですが、窓は複数出現し、間違った窓に入ると地獄に連れていかれます。地獄では上から妖怪が降ってくるなか、上へ上へと上って、頂上にいるバックベアードなどのボスを倒さなければ脱出できず、命からがら窓に飛び込んだプレイヤーを文字通り地獄に落とす仕組みでした。
とにかく鬼太郎が死にまくるゲームでしたが、それでも毎日毎日遊んだ結果、一度だけ全ステージクリアした覚えがあります。しかしエンディングなどなく、すぐにステージ1からやり直しに。大人になった今だったら投げ出しているかもしれませんが、当時はそれでも大事に大事に遊んだ宝物だったのです。