男の子を興奮させる「ライオン」モチーフの巨大ロボたち メガ盛りなデザインも…
異色デザインも…さまざまな部位にライオンの頭を持った巨大ロボたち
胸ライオンばかりに注目しましたが、ライオンをモチーフにした巨大ロボでもパターンが異なるものはいくつもあります。
まずはライオン型ロボットの元祖とも言える存在が、『タイムボカンシリーズ ゼンダマン』(1979年)に登場したゼンダライオン。ライオンと機関車を融合したようなデザインでした。放送が前述のダルタニアスよりも一か月ほど早く、ライオンがモチーフの主役機第一号となります。
このようにライオンのたてがみをそのまま頭部に使うタイプのロボは少なくありません。まず『トランスフォーマーV』(1989年)の攻撃副官レオザックと、その合体形態の重機動合体兵士ライオカイザーがあります。
「勇者シリーズ」では『伝説の勇者ダ・ガーン』(1992年)のガ・オーン、『黄金勇者ゴルドラン』(1995年)の黄金大将軍レオンカイザーがいますが、共に主人公機とのグレート合体でライオンの顔が胸になるギミックを持っていました。ライオンの最大の特徴はたてがみですから、それを頭部にそのまま持ってくるデザインは当然と言えば当然かもしれません。
ライオンの首を、そのまま肩に持ってきたのが『ビーストウォーズII 超生命体トランスフォーマー』(1998年)に登場した総司令官ライオコンボイです。『ビーストウォーズシリーズ』では生身に見える動物が「変身」することでロボット形態になるのが特徴で、そのためライオコンボイのライオンとの融合は、たいへんにヒーロー要素の強いデザインになっていました。
この肩のパターンはあまり例がなく、『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』(2005年)のライガーコンボイとライガーメガトロン、『忍風戦隊ハリケンジャー』(2002年)の旋風神くらいでしょうか。ちなみに旋風神は轟雷神との強化合体で轟雷旋風神になると胸ライオンになります。
特殊な例ですが腰にライオンの顔が付いた巨大ロボもいました。『五星戦隊ダイレンジャー』(1993年)の大連王(正確には獅子)、『炎神戦隊ゴーオンジャー』(2008年)のエンジンオー(正確にはライオンモチーフのバスオン)などです。
最後に頭と両手両足に5つもライオンの顔が付いてる究極のライオンロボが、『百獣王ゴライオン』(1981年)の主役ロボのゴライオン。名前の通り、5体のライオン型ロボットが合体した巨大ロボです。アメリカでは『ボルトロン』として、高い人気を得ました。
ご紹介した以外にもライオンをモチーフにした巨大ロボはかなりの数になると思います。商品になるレベルでもまだまだいますので、ゲスト扱いのものを含めると膨大な数になるのではないでしょうか。
なお、おそらく初のライオンモチーフの巨大ロボは『グレートマジンガー』(1974年)に登場するミケーネ帝国の七大将軍のひとり、猛獣将軍ライガーンだと思います。このライガーンは胸ライオンならぬ胸人面で頭がライオンの巨大ロボでした。この機会に名前だけでもと紹介させてもらいました。
(加々美利治)