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『オリバーな犬』シーズン2が放映間近! カギを握るのは「仮面ライダー」つながり?

お祭りのように、みんなで楽しめるドラマに

 ミステリードラマのスタイルを使いながら、謎はまるで解かれることなく、一平とオリバーがコンビを組んだコント大会のような展開が3週間にわたって繰り広げられたのです。デヴィッド・リンチ監督の『ツイン・ピークス』や『ブルーベルベット』(1986年)以外にも、オダギリジョーさんが主演したコメディドラマ『時効警察』(テレビ朝日系)、永瀬正敏さんが主演した『私立探偵濱マイク』(日本テレビ系)などの推理ドラマへのオマージュもたっぷりと盛り込まれていました。

 オダギリさんからオファーを受けた池松さんいわく、「(コロナ禍で)俳優たちはストレスをためていたと思うんです。その中でオダギリさんが招集をかけてくれて、お祭りのような感覚で日々を過ごすことができた」(NHKステラ 2021年9月24日号)そうです。細かい理屈は抜きで、キャストもスタッフも視聴者も一緒になって楽しめる、お祭り感覚のドラマが『オリバーな犬』だったようです。

 オダギリさんの演出のもと、思いっきり弾けてみせているのが一平の先輩・漆原冴子を演じた麻生久美子さんです。オダギリさんが演出した『帰ってきた時効警察』(テレビ朝日系)の第8話でも、麻生さんはハイテンションぶりを見せていましたが、『オリバーな犬』の漆原さんは『時効警察』の三日月以上に振り切ったキャラになっています。シーズン1でどんどん短くなった漆原さんの前髪が、シーズン2でどこまで短くなるのかが気になります。

仮面ライダーつながりの3人

 最後になってしまいましたが、2000年に放映された『仮面ライダークウガ』(テレビ朝日系)で初主演を飾ったオダギリジョーさんと、2023年3月公開の『シン・仮面ライダー』に主演する池松壮亮さんが、シーズン2でもがっちりタッグを組んでいることも、注目ポイントです。新旧仮面ライダーのおふたりは、ドラマ界の常識をさらにぶち破ってくれそうです。

 もうひとつ、『仮面ライダークウガ』を観ていたファンには、オダギリさん演じる五代雄介の相棒だった一条薫役の葛山信吾さんがシーズン1に出演していたことも見逃せません。失踪した少女・かすみの父親役でした。第3話のエンディングで花束を持つ姿を見せていたので、シーズン1の10日後から始まるシーズン2にも登場することが予測されます。

 ミステリードラマの定石では、少女失踪事件の真相には父親が大きく関わるケースが多いのですが、『オリバーな犬』はシーズン2も定石どうりに進むのかどうか分かりません。仮面ライダーつながりの3人に、ぜひ注目してみてください。

(長野辰次)

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